主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
アンズ「アタイがジムリーダーとなって以来、挑戦者としてここまでたどり着いたのはたった一人。アタイのジムリーダーとして名が知れていない為なのか…」
サトシ達「「「「「「「「「「…」」」」」」」」」」
自分のジムリーダーとしての知名度がないから挑戦者が来ないと嘆くアンズに、ただ呆然と話を聞くサトシ達。その理由は
ハルカ(それはアンズさんの知名度の問題じゃなくて…)
アイリス(この忍者屋敷のからくりのせいじゃ…)
ここまでたどり着くまでに幾多もの災難を経験した者だから感じる当然のことであった。
アンズ「皆の者、アタイにも譲れないものはあるわ」
サトシ達((((((((((!? 心を読まれた!?))))))))))
アンズ「アタイだって、忍の端しぐれ。サイキッカーほどではないけど、人の心を気で感じ取ることは出来るわ」
サトシ「あぁ、そうですか…」
アンズが披露した(?)読心術に、思わず苦笑いを浮かべるサトシ達。あまり敵にはしたくない人物である。
デント「でも、現実はきちんと受け止めた方が…」
アンズ「それは分かっている。ただ、先祖代々受け継いできたこの忍者屋敷の形だけはどうしても残しておきたいの。その為にも、あの仕掛けだけは絶対に譲れないわ」
デント「…」
結構頑固な性格のアンズである。これは、頑固さゆえに忍を極める生真面目さから来るもので、決して悪意があるということではないので悪しからず。
リュウカ「ところでそのたった一人の挑戦者のことですが、どんなトレーナーだったんですか?」
アンズ「そのトレーナーはバトルに対してかなりの熱血漢で、セキチクジム伝統の猛毒戦術にも真正面から立ち向かう。そのバトルスタイルはそのトレーナーが言っていたように、正に『直球一本槍』だった。特に印象的だったのは、攻撃技を防御に使って相手の攻撃をしのいだ直後、直ぐに攻撃に転じる。隙や無駄のない動きだったわ」
アイリス「そのトレーナー、なんだかサトシに似ているわね」
ヒカリ「あぁ、バトルに対して熱血漢なところでしょ。分かる分かる」
サトシ「俺、今度会うことがあればソイツとバトルしてみたいぜ」
ハルカ「サトシならそういうと思ったかも」
アンズ「最初のジムバトルだった上に、心を惹かれるようなバトルだったから修行に励むたびに思い出すわ。いつかまた会ってバトルしてみたいと思わせるようなトレーナーよ」
アンズは初めて自分にジムバトルを挑んできたトレーナーに対して、かなり好印象に語る。人間誰しも、初めての経験というのは大概記憶の中に残るものではあるのだが…
アンズ(そういえば、あの者もどうしておられるのかしら。彼の事だからきっとサトシ殿のように『ワールド・チャンピオン・リーグ』に向けて日々精進に励んでいるんだろうね…)
…何かフラグ的なものが立っているような気がするが、それは後々話すという事にしよう。えっ、アンズが語る人物についてネタバレしてるって? ソンナコトハ(ry)←ナレーター崩壊寸前の為、強制終了w
ベル「アンズさん、パルパークの従業員の人から聞いたんですけれど、アンズさんに勝ったらジムバッジだけじゃなくふたごじま行の連絡船のチケットがもらえるんですよね?」
アンズ「え、えぇ。ただ、今は『ワールド・チャンピオン・リーグ』の関係でジムバッジを渡すのは禁止されているけれど…」
ベル「構いませんよ。だってあたし、用事でふたごじまに行くので、その為にチケットが必要なんです」
アンズ「成る程、ベル殿が欲しいのは連絡船のチケットということだね」
ベル「もちろん、カントーのジムリーダーとバトル出来るだけでも光栄です! アンズさんの二人目のお相手、あたしでよろしいでしょうか?」
アンズ「アタイとしては大歓迎さ。ベル殿、是非お願いする!」
ベルはアンズにポケモンバトルをすることを持ちかけ、それに対してアンズは二つ返事で承諾する。ベルの当初の目的から考えて、この二人がバトルするのは妥当と言えるであろう。
サトシ「アンズさんとベルとのバトルか。一体どんなバトルになるんだろうな」
ピカチュウ「ピィカ!」
ヒカリ「頑張ってね、ベル」
ポッチャマ「ポッチャア!」
ベル「任せて!」
アンズ「ベル殿、いざ神妙に!」
ここセキチクジムにて、ふたごじま行きのチケットを賭けたポケモンバトルが行われることが決定する。さて、ベルはアンズとのバトルに勝利し、見事チケットを手に入れることが出来るのか!?
続く
後書き
ゲームをベースにしたがために、アンズの口調が定着しない(汗)
それと、「チケット手に入れるだけだったらバトルに勝利しなくてもいいんじゃねw」というツッコミは受け付けませんのでw
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河