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主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~

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第61話『洞窟内での衝突』

前書き

ふたご島の洞窟内で秘密裏に活動していた、謎の研究員二人と鉢合わせとなったサトシ達!


果たして、彼らの運命やいかに!?






研究員B「くっ、もうすぐ作業が大詰めだという時に侵入者か…」


研究員A「しかも、ガキ四人とは驚いた」


 侵入者(サトシ達)が現れたことは謎の研究員サイドにとっては寝耳に水だったようで、かなり顔をしかめている。


ミドリ「あなた達! ここで一体、何をしているの!」


サトシ「そもそも、お前達は何者なんだ! ロケット団か!」


研究員A「ふっ、あんな知能レベルの低い連中と我々を一緒にされては困る」


研究員B「だが、侵入者ふぜいに我々の目的を話す義理はない」


サトシ「なにぃ!?」


 二人の研究員を問い詰めるサトシ達であったが、当の研究員二人は自分達の目的を話そうとしない。そんな研究員二人の対応に、サトシ達は徐々に怒りが込み上げてくる。会話の内容から研究員はロケット団ではないようで、ロケット団のことを極めて知能の低い集団だと認識している。


研究員B「だが、任務遂行のためには貴様らは邪魔だ」


研究員A「邪魔者は直ちに排除する!」


サトシ「くっ、臨むところだ!」


ヒカリ「受けて立つわ!」


ベル「あたし達だって研究の邪魔をされてこのままじゃ気が済まないわ!」


ミドリ「ふたご島の生態系を荒らしてまで自分たちの私利私欲の目的を果たそうとするあなた達を許すことは出来ないわ!」


 研究員二人に対して怒りが頂点に達したサトシ達は、そのままポケモンバトルで研究員二人と決着をつけることになった。ただ、研究員サイドのポケモンは自分達の手持ちではなく、機械で操ったこのふたご島の野生のポケモン達である。


ヒカリ「…あまり気は乗らないけれど」


サトシ「洞窟のポケモン達の為にも、やるしかないみたいだな」


 今は敵対するとはいえ、元々はこのふたご島を住処とする野生のポケモン達。何の罪もないポケモン達とのバトルは気が引けるが、状況的にそうも言っていられない。多少の迷いを抱えながら、無数の操られたポケモン達を相手に、それぞれの手持ちのポケモン全てをサトシ達は戦闘に出す。


研究員A「ふぅ、無駄に団結力はあるようだ」


研究員B「だが、優れた我々の科学力の前ではそれも無意味。蹴散らしてくれる!」


 サトシ達に襲い掛かる研究所のポケモン達。手持ちのポケモンで迎え撃つサトシ達であったが、機械で能力操作も行われているようで、辛うじて少しずつ倒してはいるものの能力差と圧倒的な数を目の前に苦戦を強いられている。さらにサトシ達のポケモンの中には、先程のゴルバットとゴローンの大群とのバトルの影響で体力を削られており、かなり不利な状況である。


ヒカリ「な、なんて強さなの…」


ベル「それにこの数。いくら倒しても出てきて、キリがないわ」


ミドリ「あのコ達もきっとアイツらに操られているんでしょうね。可哀そうに…」


サトシ「ますます許せなくなってきたぜ」


研究員B「フハハハハ、なんとでも言うがいい!」


研究員A「貴様等は、我々の英知を結集させた科学力にひれ伏すのだからな」


 自らの勝利を確信し高笑いをする研究員たちに対して、苦虫を噛み潰したように渋い表情を浮かべるサトシ達。


研究員A「これ以上の時間つぶしは無意味だ」


研究員B「お前達、トドメを刺してやりなさい」


 トドメを刺そうと一斉に総攻撃を仕掛ける研究員サイドのポケモン達。サトシ達が危機的状況に追い込まれたその時だった。


ピシャア!


サトシ「な、何だ!?」


ミドリ「これは…まもる?」


 目の前に‘まもる’を使用した際に張られるバリアが出現し、なんとか攻撃を凌いだ。すると横から、先程サトシ達の為に道を開けてくれたポケモン達が続々と目の前に現れる。どうも、このポケモン達が一斉に‘まもる’を使ってサトシ達を援護してくれたようだ。


研究員A「くっ、役に立たない雑魚が無駄なあがきを」


サトシ「サンキューな、お前達」


ヒカリ「ありがとう、助かったわ」


 トドメを刺せなかったことで渋い表情を浮かべる研究員に対して、援護してくれたポケモン達に感謝の意を示すサトシ達。さらに、


ゴルバット「キシャアアアアア!」


ゴローン「ゴロォォォォォン!」


 サトシ達に解放されるまで操られていたゴルバットとゴローンの大群が帰ってきて、戦闘に加わる。研究員たちに向ける眼差しから、かなり怒りが込み上げているのが伺える。


研究員A「な、なんなんだお前たちは!?」


研究員B「ど、どういうことだ!?」


 突然のことに驚きを隠せない研究員。まぁ、散々ポケモン達の意思とは無関係に好き勝手に操っていたのだから、当然の報いである。ゴルバットとゴローンは操られているポケモン達に近づき、ポケモン達に取り付けられた機械を次々と破壊していく。


ゴルバット「キシャアアアアア!」


ゴローン「ゴロロォォォォォ!」


 さらに、ゴルバットとゴローンの大群は研究員二人を通り過ぎ、洞窟の奥の方へと進んでいく。数秒後、洞窟の奥の方から数名の人物の悲鳴が聞こえてきた。


研究員B「連絡室応答せよ! くそぅ、通信機能がやられた!」


研究員A「こうなれば、撤退だ! 既に大部分のデータは本部に送信済みだ」


警察官「そうはさせない! お前達を拘束する!」


研究員A・B「「!?」」


サトシ「あっ、みんな!」


アイリス「やっと見つけたわ!」


デント「どうやらグッド・タイミングだったようだね!」


 研究員達が洞窟からの脱出を試みようとしたところ、サトシ達と途中から別行動となっていた警察官数名を引き連れてやって来た。警察官はその場にいた研究員二名の身柄を拘束し、洞窟の奥にいた残りの研究員達の身柄も拘束する。この一件でミドリとベルの当初の目的が続行不可能となったため、サトシ御一行は東グレン島へと急遽帰還した。


ミドリ「成る程ね。最近ロケット団に匹敵するほどの勢力が現れたというのは効いているけれど、まさかふたご島にまで拠点を作っていたとはね」


カスミ「つい二日前に、ふたご島で怪しい集団がうろついているという目撃情報が警察に寄せられていたそうですよ」


デント「ただ、その目撃情報は信憑性に欠けていて、警察も巡回程度で対応で済ませていたということです」


ミドリ「そこで研究のために立ち寄ったあたし達が偶然、その謎の集団と鉢合わせになったという訳ね」


 東グレン島に帰還したサトシ達は、今回遭遇した出来事の状況確認をする。今回サトシ達が鉢合わせになった研究員は最近ロケット団に匹敵するとして現れた謎の新興勢力の諸族とのこと。その新興勢力は、ロケット団と同じくカントー地方を拠点に全国的に勢力を拡大しつつある。


タケシ「ロケット団だけでも厄介な相手だというのに、また新しいのが現れるとは…」


ヒカリ「旅の途中で何らかの事件に巻き込まれるのは覚悟した方がよさそうね」


サトシ「アイツらの目的って一体…」