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主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~

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第12話『イッシュ組、カントー上陸!』



前書き

イッシュから、アイリス、デント、そしてラングレーが到着!


くどいようですが、アニメ本編とは違ったパラレル設定なので、ヒカリはアイリスとデントとは初対面ということで進んでいきます。





 ここは、カントー地方最大の都市・ヤマブキシティ。サトシ達はこの都市の郊外にあるヤマブキ国際空港に来ていた。その目的は、かつてイッシュ地方をサトシとともに旅をしたあのアイリスとデントを出迎えるためである。


ヒカリ「ねぇ、サトシ。今から会う2人って、あたし達みたいにサトシと一緒に旅をした仲間よね?」


サトシ「あぁ。アイリスとデントって言うんだ。アイリスはドラゴンタイプを極めるドラゴンマスター、デントは世界一のポケモンソムリエを目指しているんだ」


 サトシはこれから飛行機でやって来るアイリスとデントについて、他の仲間たちに簡単に説明する。


タケシ「ポケモンソムリエって確か、ポケモンとトレーナーとの相性診断をしてこれからより良好な関係を築くための適切なアドバイスをする人たちの事だよな? 発祥地のイッシュ以外の地方ではまだ認知度が低い職業だと聞いているぞ」


サトシ「そういや俺がイッシュ地方を旅していた時、デント言ってたな。「もし、カントーに行くことになったらポケモンソムリエのことをもっと知ってもらいたい!」ってな」


カスミ「2人とも、あたし達と同じくそれぞれの目標に向かって頑張っているのね。アイリスとはタイプが違うけれど、1つのタイプを極める者同士仲良くなれそう」


 サトシ以外の面々は、サトシと一緒に旅をしたことがあるという同じ境遇から、アイリスとデントに会いたい気持ちが高まってきたようだ。特にカスミは同じ1つのタイプを極める者同士仲良くしたいと意気込んでいた。ただ、2人に会いたいという気持ちの一方で、女性陣には多少の不安が付き纏っていた。


カスミ(そのアイリスってコ、あたし達と同じくサトシと一緒に旅をしたのよね?)


ハルカ(だとしたら…)


ヒカリ(サトシのことが…)


 否、多少というよりかなりの不安に駆られているようだ。「サトシと旅をした女の子」という自分たちと同じ境遇で、サトシに対して何らかの想いを抱いてもおかしくないと思っている。空しくもその不安が的中しているという事実にこの後直面することになるのだが…


カスミ・ハルカ・ヒカリ(((だとしても、そのアイリスにも負けられない!)))


 不安に駆られているとはいえ、気持ちが折れるほど彼女達の心は軟ではなかったようだ。そうこうしているうちに、時刻はアイリス、デント、ラングレーが乗っている飛行機の着陸時刻へと迫っていた。そしてゲートの窓から覗くと、飛行機1機が着陸するのが見えた。


タケシ「もう、来たみたいだな」


 着陸した飛行機から続々と乗客が降りてきて、真っ直ぐターミナルビルへと入っていく。しばらくすると、サトシ達がいるゲート前にも続々と飛行機での移動を終えた乗客が次々と現れる。


サトシ「! あっ、いたいた。アイリス、デント!」


アイリス「あっ、サトシ!」


デント「久しぶり、サトシ!」


サトシ「ん? あれはラングレー!?」


 サトシは流れ出てくる乗客のなかからアイリスとデント、そしてラングレーの姿を発見する。サトシはアイリスとデントと一緒にラングレーがここカントー地方に降り立ったことに驚きを隠せなかった。


サトシ「3人ともお疲れ様。どうだ、カントーに降り立った気分は?」


アイリス「うん、イッシュとは違った良いところだわ。ただ、初めて来る場所だから多少の不安はあるけどね…」


デント「僕もアイリスと同じ気分だよ。だけど、降り立った瞬間に感じたカントー独特の雰囲気をテイスティングできていい気分だよ」


サトシ「そういってくれて、何よりだぜ。あっ、もう気づいたと思うけど、俺の後ろにいるのは俺と一緒に旅をした仲間だ」


アイリス「はじめまして、サトシから聞いたと思うけれどあたしはアイリス。みんな、よろしくね」


デント「僕は、デント。以後、お見知りおきを」


ラングレー「あたしはラングレー。みんなよろしく」


 アイリスとラングレーははきはきと、デントはポケモンソムリエらしく丁寧に、サトシの後ろにいる面々に向かって自己紹介をする。


ヒカリ「こちらこそ、よろしくね」


ハルカ「わたしの方からも、これからよろしくね」


カスミ「3人とも遠路はるばるご苦労様」


タケシ「分からないことがあったら、何でも聞いてくれ」


 イッシュ組の3人に続いて、サトシの後ろにいる面々もそれぞれ返事をする。お互い、初対面での不安はあったものの、何とかうまくやっていけそうだ。


サトシ「それにしても、ラングレーも一緒だとは驚いたなぁ…」


ラングレー「あたしとしてはアイリスと一緒なのは不本意だけど、イッシュ以外の地でドラゴンポケモンとバトルしてみたかったからね。それにサトシにも会ってみようって気持ちもあったし…」


サトシ「ホントにびっくりしたけど、元気そうで良かったぜ」


ラングレー「//////あ、あぁ…」


 サトシに満面の笑顔を向けられて、思わず顔をほんのり赤くさせるラングレー。この状況からも分かるが、彼女もサトシに対して想いを寄せる少女の一人である。


アイリス「ちょっと、アタシ達のこと忘れてない? 何、ラングレーと二人で盛り上がってるのよ!」


サトシ「あっ、ゴメンゴメン。まさか、アイリスとラングレーが一緒に来るとは思ってもみなかったしさ」


アイリス「ホント、子供なんだから」


 自分達のことを忘れてラングレーと談笑しているサトシを見て、思わず嫉妬めいた言葉を投げつけるアイリス。想いを寄せる人物が他の女子ましてや自分のライバルと楽しそうに会話をしている光景を見て、嫉妬の念を抱くのは無理もない話である。


カスミ(あのラングレーってコも、まさか…)


ハルカ(このおなじみの展開…)


ヒカリ(間違いない。ライバルが二人も増えるなんて…)


 当然目の前でこの一部始終を見ていたこの3人も、気が気でなかった。ライバルが増えたことに対する落胆が心の奥底からこみあげてきたのだ。


デント「…これから、胃が痛くなる毎日が続きそうだね」


タケシ「だな」


 一方、苦労人ポジのこの二人は、お互いに目を合わせてこれから激しさを増すであろうサトシ争奪戦の行く末を案じて、ただ苦笑を浮かべるだけだった。そんなこんなで空港での目的を果たし、空港からマサラタウンへ戻ろうとしたその時だった。


???「うわぁー! どいてどいてぇぇぇぇぇ!」




ドォォォォォン!


サトシ「べ、ベル…って、どわっ!?」


サトシ以外「さ、サトシ!?」


 どうやら、アイリス達が利用した定期便と同じのに乗っていたベルが、サトシに向かって激突、そしてサトシは入口手前の大きな噴水の中へと突き飛ばされた。


ベル「痛ぁぁぁい…。って、あれ? アイリスちゃんにデント君?」


アイリス「べ、ベル…」