主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
ポッド「なんだよ、あいつら。いがみ合ったり、笑いあったり…。全く、仲がいいのか悪いのか、訳がわかんねぇぜ(汗)」
デント「まぁ、あれはあれで二人ともライバル同士だってことだよ。二人とも出会って間もない頃よりは、だいぶマシになった方だよ」
コーン「ケンカするほど仲が良いっていいますからね。お二人とも、そういった部類なんでしょう」
ポッド「ふーん。まっ、そういうもんか」
どうやら、アイリスとラングレーの今のやり取りは、ジムリーダー3人の目にもとまったようだ。それぞれ感じた印象については温度差はあるものの、普段の自分たちと重ね合わせているようだった。
アイリス「ところで、デント。あたしとラングレー、『ワールド・チャンピオン・リーグ』に出場するのはいいんだけど、次の予選選考会が開かれるジョウトまではどうやって行こうかしら? あたしのカイリューで飛ぶのは、距離的に無理があるし…」
アイリスの言うとおり、イッシュとジョウトまでは途中世界一の海洋を横断する必要があり、かなりの距離がある。アイリスの手持ちには空の飛べるカイリューがいるのだが、それをもってしてもジョウトまで行くのには、体力的に無理がある。
デント「それなら心配ないよ。アララギ博士がもしものために準備してくれるみたいだよ。もしアイリスとラングレーが出場するんだったら、飛行機のチケットは手配するってさ。」
ラングレー「へぇ〜、それは助かるなぁ」
どうやら、デントは『ワールド・チャンピオン・リーグ』についてアララギ博士と度々連絡を取っていたようだ。アイリスとデントはサトシとの旅を通して、アララギ博士とは何度も顔見世している間柄である。
ポッド「それなら3人とも行って来いよ。世界中の強豪トレーナーとバトルできる機会なんて滅多にないことだぜ」
アイリス「ん? ポッドとコーンはどうするの?」
コーン「コーン達はここに残ります。大会中はジムバトルはできない規定になっておりますが、レストランの経営も心配ですので」
『ワールド・チャンピオン・リーグ』期間中は、世界中の公認ジムでのジムバトルは出来ないことになっている。これは以前、大会直前に参加条件であるジムバッジを手に入れて参加する“駆け込み参加”のトレーナーが続出して、大混乱に陥ったからである。尚、サンヨウジムはポケモンジムの傍ら、レストラン経営で生計を立てている。レストランは連日大人気(特に女性層から)で、大繁盛とのことである。
デント「二人ともすまないね。僕だけ抜けることになるなんて…」
ポッド「気にすんなよ。デントの夢は俺たちの夢、全力で応援するぜ」
コーン「レストランのことはコーン達に任せて、デントは安心して旅に出てください。」
デント「ポッド、コーン、本当にありがとう。それじゃあ、アイリスにラングレー。早速行こうか」
アイリス・ラングレー「「えぇ」」
アイリス、ラングレー、デントの3人は早速、カノコタウンにあるアララギ研究所へと向かう。研究所に到着して博士からジョウト行きの飛行機のチケットを受け取り、そして…
イッシュ地方にある某飛行場…
アララギ「私がついていけるのはここまでだけど、3人とも後は大丈夫ね」
デント「はい、ご心配なく」
ラングレー「ここまで送ってくださって、ありがとうございます」
アイリス「アタシ達も頑張りますから、博士も研究頑張ってください」
飛行場まで見送りに来てくれたアララギに感謝しつつ、3人は着陸中のカントー行きの飛行機へと乗り込もうとする。すると、
アララギ「それと…、あちらにいる彼によろしくね」
アイリス・ラングレー「「!?」」
デント「ハハハ…」
アララギが意味深な言葉を残しつつ、3人は飛行機内へと入っていった。そして、飛行機はかんとー地方に向けて離陸するのだった…
後書き
次回、イッシュ組とサトシ達が合流!
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河