主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
アイリス「えぇ。ゲットしたばかりだけど、技や動きぶりから見ていきなり実戦で出しても申し分ないと思って選んだわ。サトシだって、アタシがこのコをゲットするときの事見ていたでしょ」
サトシ「確かに、このケーシィは手ごわい相手だったな。それじゃあ頼むぜ、ケーシィ」
ミジュマル「ミジュミィジュ!」
ケーシィ「シィ!」
アイリスはハナダでのトレーニング中に、ケーシィをゲットしていたようである。まだゲットしたばかりではあるものの、このケーシィをアイリスが自信を持って最初の一体目に選ぶ。
ハンナ「さぁ、カトリーナ。私達の織り成す氷上のポケモンバトルを披露して魅せましょう!」
カトリーナ「はい、全力で持てる力を相手にぶつける! それがバトル相手に対する私達なりの最大限のもてなしですわ」
ハンナとカトリーナもモンスターボールを手中に納め、ポケモンを出す構えをとる。
ハンナ「ユキノオー、ツェンピア!」
カトリーナ「ユキカブリ、出番です!」
ユキノオー「ユキィィィィィ!」
ユキカブリ「ユッキィ!」
ハンナはユキノオー、カトリーナはユキカブリをバトルフィールドに送り出す。ユキカブリそして進化系のユキノオーはともに「ゆきふらし」の特性を持っている。その為、バトルアリーナ一帯は酷寒の世界と化す。さらに今回の場合、「ゆきふらし」の特性を持ったポケモンが2体いるときたものだがら、寒さの度合いがより強烈なものとなっている。
デント「うぅ、この非常にウィンティーなテイスト。ダウンコートはこのためだったか…」
デントは自らの身体に急に伝わってきた寒気に震えながら、バトル前にダウンコートを渡された意味を理解する。デントの様子からも分かるように、観客席でも「ゆきふらし」による寒さが感じられ、それに動じず黙々と観戦する者、デントのように身体を震わせながらも観戦する者がそれぞれ見られた。
エリーサ「ハンナにカトリーナ。いきなりこのゆきふらしタクティクスでサトシ君達に向かってくるとは…。本当に全力でこのバトルに挑んでいるわ」
デント「それはどういう意味ですか?」
エリーサ「あの二人は、特性の「ゆきふらし」、天候を変える技の「あられ」を駆使しながら相手を苦しめるバトルスタイルなの。その証拠にハンナとカトリーナの持っているポケモンはこの2つを持っているのが多数を占めているわ。まぁ、詳しいことはこのバトルを観ていれば分かるわ」
エリーサによると、天候を「あられ」にして相手を翻弄させるバトルスタイルは、ハンナとカトリーナのタッグペアでは十八番だそうだ。
エルヴィーラ「それにあのタクティクスは、そう簡単には破れない。2人が一番自信を持つタクティクスなの…」
エリーサの説明に付け加えるように、ハンナとカトリーナのバトルスタイルについて口にするエルヴィーラ。普段はおとなしい性格の彼女ではあるが、何故か今の一言一句には強みのようなものが感じられる。それ程、ハンナとカトリーナのタクティクスはすごいものであるのだろう。
ハンナ「サトシ君、アイリスさん。これが私達の主戦場、雪と氷が共演するバトルステージよ」
カトリーナ「これからあなた方お二人を白銀の世界へとご招待いたします」
最大限の敬意を表すかのように言葉を発するハンナとカトリーナ。一方、サトシとアイリスはというと、
サトシ「す、すげぇ、寒さだぜ…」
アイリス「うぅ、ダウンコート着ていても寒さが伝わって来るわ」
寒さに慣れていないせいか、身体を震わせるばかりであった。初っ端から相手に有利な状況にされ、サトシとアイリスはどう立ち向かっていくのか!?
続く
後書き
次回、パワフルかつトリッキーなバトルが繰り広げられる!?
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河