主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
当然のことながら、手紙の差出人であるナルシスト男に先程の面々と同じように嫌悪感を抱くカスミ、ハルカ、ヒカリ。ドリスに至っては、声を荒らげて『下衆野郎』と称するほど、男をかなり毛嫌いしているようだ。
デント「それでどうするんですか? 明日にはその男が来るのですよね?」
アリア「そのことに関しては、大丈夫です。彼の居場所はたかが知れていますし」
アイリス「えっ、居場所は分かっているんですか!?」
アリア「だって彼は今海外遠征で来日しているイタリアバトル部門代表のメンバーですもの」
サトシ「嘘だろ!?」
ヒカリ「そんな凄腕のトレーナーなのに、ナルシストだなんてもったいないわ」
アリアから衝撃の事実を知らされて驚きを見せるサトシ達。手紙の差出人はなんと、只今日本で遠征キャンプを張っているイタリアバトル部門代表の一人であるとのことである。ちなみに、近々ジョウトのシロガネタウンにて同時開催される2つの世界大会に向けて、各国のトレーナーが国単位の集団で来日してはトレーニングを行っているという裏事実がある。
アリア「まぁ、断ってもくるような人ですから、来られた暁には返り討ちにしてやりますわ。それに何度言っても聞きませんから、口で伝えるより身体で覚えさせるほうがよさそうですしね。フフフ…」
アイリス「あぁ、そうですか(アリアさん、何か怖い…)」
アリアが何かを企むような目で不敵な笑みを浮かべるものだから、生徒会室の雰囲気は一瞬で凍りついた。この後の展開がほとんど見えない学院から場所を移して、ここはイタリアバトル部門代表合宿地。
???「ウォーグル、僕の美しいシニョリーナ達はどうだったかい?」
ウォーグル「ウォォォォォグゥ!」
???「そうかい、相変わらずおませで恥ずかしがり屋なシニョリーナ達だ。まぁ、僕のこの類稀な美貌に見とれるのは仕方ないけどね」
そこにある合宿所のある一室では、ある男と先程までサトシ達に姿を見せていたウォーグルが会話をしていた。どうやら、ウォーグルはこの男のポケモンのようだ。
???「まぁ、いいさ。明日僕が直接出向いて以前のように、シニョリーナ達を僕の美貌の虜にしてあげればいいのだから」
男は痛々しい会話をウォーグルとした後、今いる部屋を後にした。この男の出現により、サトシ達の命運はどうなるのか…
続く
後書き
イタリア人男性は、ナンパと積極的なアプローチのイメージがありますが、イタリア人男性全員がそうではないのであしからず…
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河