主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~
第42話『いざ、ポケヴェール学生寮へ』
前書き
タイトルで展開が飛び過ぎ感がありますが、とりあえずどうぞ。
ポケヴェールの学風上学生寮は女子寮ですが、ここでは‘学生寮’と表記しておきます。男女平等を唱える人権保護団体とかが煩そうですし…
ポケヴェールの学生にしつこく付き纏う人物からの突然の手紙。ハンナとカトリーナのタッグバトルの後、また面倒なことに巻き込まれることとなったサトシ達。この巻き込まれた件について話しあっているうちに時間は過ぎていき、気が付けば日が暮れていた。
アリア「すっかり時間が経つのを忘れてしまいましたわ。本日はもう遅いので、皆様今晩は我が学生寮にてお泊りください」
カスミ「えっ!? そこまでしてもらって良いんですか?」
アリア「えぇ、皆様にご迷惑をお掛けしてしまったのもこちらの不手際が全ての原因ですので」
ヒカリ「迷惑だなんて、とんでもない」
アリア「せめてもの償いと言っては難ですが、このくらいのもてなしをしなければ私たちの気が収まりませんわ」
サトシ「う〜ん、それじゃあお言葉に甘えさせて…」
アリアの熱心な薦めにより、今晩はポケヴェール学生寮へ泊ることとなったサトシ達。その後、今までタマムシ図書館で調べ物をしていたベルとその付き添いのリュウカが合流し、2人を含めた面々で学生寮へと向かうこととなった。ちなみに、ベルとリュウカと同じく途中で別れたタケシとマサトは、予定より大幅に時間がかかってしまったのでポケモンセンターで寝泊まりするとの連絡が入ったのはその後である。
サトシ「…なぁ、デント」
デント「あぁ、分かってるさ。この雰囲気僕達にとってはミスマッチなテイストだね」
ポケヴェールが女子校ということもあり、名目上は性別制限のない学生寮であっても実質は女子寮である。女盛りのこの場所に、男のサトシとデントは多少の抵抗感を覚えていた。一度はサトシとデントのみがポケモンセンターに戻ることになっていたのだが、早朝はポケモンセンター付近のかなりの交通ラッシュで、移動が困難を極めるとのこと。結局、ポケヴェールの敷地内にあるこの学生寮に寝泊まりすることになった。
アリア「それならいい考えがありますわ。先日の我が学院の文化祭で使用したこのカツラと我が学院の制服を使えばあっという間に雰囲気に馴染め…」
サトシ・デント「「け、結構です!」」
アリア「あら、お二人の容姿からすればお似合いだと思ったのですが…」
アリアはサトシとデントに女装をさせることで女子寮の雰囲気に馴染めさせようとしたが、当然のことながらあっさり却下された。
カスミ「あぁ、アリアさんもなかなか鋭いですね」
ハルカ「サトシは以前、女の子の格好をしたことあるんですよ」
アイリス「ハルカ、サトシだけじゃなくデントもやったことあるわよ」
ヒカリ「そういえばシンオウの『山小屋』でのサトシのメイド姿、嫉妬しちゃうくらい可愛かったなぁ」
アリア「皆様と旅を共にしている間にいろいろなことがあったのですね。サトシ様にデント様、やはりここは…」
デント「絶対にしません! それに自分からやったわけじゃありませんから!」
サトシ「勝手に盛り上がらないでください!」
サトシとデントによる女装のエピソードで盛り上がる女性陣に、思わず声を荒らげるサトシとデント。一悶着あったものの、『サトミとデンミ・リターンズ(笑)』はとりあえず免れた。←とりあえずって何!? by.サトシ、デント
サトシ「ふぅ〜、今日はいろんなことで疲れたなぁ…」
ピカチュウ「ピカァ〜」
ミジュマル「ミジュミジュ〜」
サトシは学生寮の大浴場にて、先のタッグバトルでバトルフィールドに立ったピカチュウとミジュマルとともに現在入浴中である。ちなみにサトシは下にタオルを巻いている状態で湯船に浸かっている。
サトシ「それにしてもデントの奴、遅いなぁ。なんだか俺達だけでこんな広い大浴場を使うのも、何だか悪い気がするぜ…」
サトシはアリアから先に入浴するよう促されてそのまま入浴しているが、現在この大浴場にいる人間の男はサトシ一人。多くの学生が入っているポケヴェール学生寮の規模に合わせてかなりの広さを誇る上に、普段は女子が使う場所である。さすがのサトシも、緊張しているようだった。
アリア「あらあら、特段遠慮することはありませんわ。私達の勝手なご厚意なのですから、気にしないでください」
サトシ「えっ、あっ、そうですか。…えっ!?」
アリアの声を聞き、サトシは振り向く。するとそこには身体に巻いたかなり色っぽいスタイルでアリアが立っていたのだ。ちなみにエリーサやハンナには多少劣るが、彼女もなかなかグラマラスなスタイルを誇っている。
サトシ「えっ、アリアさん!?」
アリア「あら、驚きでした? ついでに言いますが、私だけではございませんわよ」
アリアに続き、カスミ、ハルカ、ヒカリ、アイリス、ベル、カトリーナ、エルヴィーラと続々と大浴場に入ってきた。
サトシ「えっ、えぇぇぇぇぇ!?」
これにはサトシも驚きを見せるしかなかった。この後、サトシと女性陣の運命やいかに…
続く
後書き
「大浴場でハーレム展開ってどこのギャルゲーだよ!」というツッコミは一切受け付けませんので、あしからず(笑)
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~ 作家名:天の河