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主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

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第29話『エンジュ湯けむり慕情記』

前書き

慕情記ほどではありませんが、本作品でたまに出す入浴シーンがあります。


その前に、前回のバトルの続きを…





 キレイハナをまひ状態にはしたものの、キレイハナの度重なる攻撃に押されているオドシシ。そのせいかダメージも蓄積している。自身の攻撃も命中させてダメージを与えてはいるものの、‘ドレインパンチ’でせっかく削った体力を回復される始末で、状況的にオドシシが不利な展開である。


サクラ(ドレインパンチは厄介ね。せっかくダメージを与えても回復されたら、意味ないもの)


 サクラも、キレイハナの‘ドレインパンチ’をかなり警戒している様子だ。サクラとオドシシにとっては、‘にほんばれ’と‘ソーラービーム’のコンボ技よりも‘ドレインパンチ’の方が脅威なのであろう。


エリカ「キレイハナ、にほんばれ!」


キレイハナ「ハナ! ハナァァァァァ!」


 キレイハナが再び‘にほんばれ’を使ったことで、雨が止んでバトルフィールド一帯に燦々と強い日差しが照りつける。


タマオ「はい、皆さんののどを潤すために冷たい緑茶を持ってきましたわ」


コウメ「わたくし達舞妓姉妹からのささやかな‘おもてなし’です。コップはバトルが終了したときに回収しに行くからそのまま待っていてね」


サトシ「あっ、ありがとうございます」


ヒカリ「丁度、何か飲みたいと思っていたところなので助かります」


 観客席では現在、スモモ、タマオ、コウメの三人が緑茶の入ったやかん、ガラスのコップを配って回っている。三人はサトシ達のところにもやって来て、同じようにコップに緑茶を入れて彼らに渡している。


タマオ「さて、私達もサクラとサツキに負けないように頑張らなくちゃ!」


 サトシ達にお茶を配り終えた後、直ぐに他の場所へと移動する。現在エリカとポケモンバトルをしているサクラ、審判役のサツキだけでなく、今回のバトルイベントは、舞妓姉妹総動員で盛り上げているようだ。


サクラ「オドシシ、しねんのずつき!」


エリカ「キレイハナ、まもる!」


キレイハナ「ハナァ!」


 ‘にほんばれ’を発動している最中の隙を狙って、‘しねんのずつき’で攻撃を仕掛けるオドシシであったが、あっさり‘まもる’で防がれる。


サクラ「諦めないで! そのまま、とびげり!」


 だが、‘まもる’で攻撃を防がれたからといって諦めるようなことはない。‘まもる’のバリアを踏み台にしてキレイハナに‘とびげり’をお見舞いする。


ピキィ! ピキピキ!


 ‘まもる’のバリアは、徐々にヒビが入り始める。これをチャンスと見たサクラは、渾身の一撃をオドシシに指示をする。


サクラ「このまま一気に行くわよ! オドシシ、ギガインパクト!」


 キレイハナに、至近距離からオドシシの‘ギガインパクト’が炸裂。強大な威力を誇る攻撃がバリアを粉々に粉砕する。


キレイハナ「ハナァ!」


 まともに攻撃を受けたキレイハナは、そのままめり込むように地面に叩きつけられる。そして…


キレイハナ「ハナァ…」


サツキ「キレイハナ、戦闘不能! よって勝者、舞妓姉妹・サクラ!」


パチパチパチ!


 キレイハナが目を回して倒れたのを確認して、サツキはサクラ勝利の宣言をする。その瞬間、観客からは熱闘を繰り広げたことへの惜しみない拍手が沸き起こる。


エリカ「あら? もう終わったのですか? 何だか、一瞬のうちに終わったふうな感じですわ」


サクラ「あぁ、はい…」


 バトル終了後、お互いに歩み寄るサクラとエリカ。あの激しい熱闘を繰り広げたとは思えないおっとりした雰囲気で、バトルが終わったことを悟るエリカ。サクラはそんなエリカに苦笑いを浮かべるしかなかった。サクラとエリカはその後、お互いの健闘をたたえ合う握手を交わして、本日のバトルイベントに終止符を打った。バトルイベント終了後、


サクラ「みんないいかしら? 実はエンジュの中心地からすこし離れた場所に秘湯とよばれる露天風呂があるんだけど、今日はそこで一日の疲れを取らない? もちろん、エリカさんも♪」


カスミ「いいわね」


マリナ「露天風呂なんて、ホント何日振りかしら?」


エリカ「わたくしもご同行できますなんて、光栄ですわ」


 ということで、本日の夜はエンジュの街外れの露天風呂にて身体を癒すことになったサトシ達。そして、その夜を迎える。


ヒカリ「こうやって外の空気を吸いながらお風呂に入るなんて、久しぶりね」


ベル「何だか、屋内のお風呂に入るのとは違った感じね」


カスミ「それにしても、エンジュシティにこんな秘湯があったなんて知らなかったわ」


サクラ「エンジュシティで数々のお寺や神社、わたし達の歌舞練場に負けず劣らずの名所よ。たまに野生のポケモンも入りに来る秘湯としても知られているわ。マリナとコトネはよく知っているんじゃないかしら?」


マリナ「えぇ、わたしも一度ここの露天風呂には入ってみたかったのよね」


コトネ「わたしもここの露天風呂だけは言ったことはなかったわ。今回来れたことは、カスミンとサクラに感謝ってことね」


カスミ「あたしは何もしていないわよ。感謝されるのはサクラだけよ」


サクラ「わたしもただみんなをただ連れてきただけよ」


エリカ「ふふふ、でもお二人には感謝しますわ」


 現在、女性陣が露天風呂に入浴中で、一日の疲れを取り、楽しく談笑している。ちなみに男性陣は先に入浴を済ませており、歌舞練場に戻っている。


ベル「今日のバトル、サクラちゃんもエリカさんもお疲れ様。とても見ごたえのあるバトルだったわ」


ノゾミ「1対1だからこそ成し得る真剣さが垣間見えたバトルだったね」


スズナ「エリカさんには、ジムリーダーとしての姿勢を学ばせてもらったわ。あたしもすぐ実践しないと」


マリナ「トレーナー、コーディネーター、ジムリーダー、どんな人であろうと見るべきバトルって感じだったわ」


エリカ「皆様、少しほめ過ぎですわ」


サクラ「そうよ。わたし達はただ自分たちの思い通りのバトルをしただけよ」


 これほどまでに褒めちぎる面々に、サクラとエリカは謙遜する。とはいえ、今日のバトルが高い評価を受けたことに関しては、悪い気はしていないようだ。


ヒカリ「それにしても、エリカさんってやっぱり肌が綺麗ですね」


コトネ「同性のあたし達も惚れ惚れするくらいです」


エリカ「わたくしの場合、植物から生成された石鹸や化粧水で毎日お肌の手入れをしていますわ。あなた方にも是非お教えしたいので、今度タマムシジムにいらして下さい」


ヒカリ「本当ですか!?」


ハルカ「是非、行かせて頂きますかも」


 今日のバトルの講評を行った後は、毎日の肌のケア、恋愛話、その他もろもろなどガールズトークに突入する。さらには、カスミ、スズナ、エリカのジムリーダー同士の振興も深め合うことが出来て、女性陣は楽しい入浴時間を過ごしたようだ。
















●REC