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主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

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第56話『ポケモンセンターを奪還せよ!〜中編〜』

前書き

すみません。前回の話で本題に入れませんでした。


今回からスタートです。





ヤマト「まぁ、アンタ達はそこであたし達の作戦が進むところをじっと見ていることね」


コサブロウ「フッ、良いザマだな」


カスミ「うぅ〜」


ハルカ「なんだか悔しいかも…」


 ロケット団の襲撃に遭いさらには身体の自由を奪われて、成す術がなく悔しい思いをするポケモンセンターの面々。その光景を外から眺める者達が…


カノン「どうしよう。ポケモンセンターが大変なことになっているよ」


フルーラ「何か様子が変と思ったけど、こういうことだったのね」


 そう、外で復旧作業に勤しんでいたカノン、フルーラ、カノンの妹ということになっているラティアスである。彼女達はどうやら、島じゅうをうろついているロケット団の目をかいくぐりながらここまでたどり着いたようだ。


カノン「どうするの?」


フルーラ「それはもちろん、みんなを助けに行かなきゃいけないでしょ。動けるのは私達しかいないんだし」


カノン「だよね。このままロケット団を野放しにするわけにもいかないしね」


 彼女達は仲間を含めたポケモンセンターの人達を救出することを決める。


カノン「フルーラ、その顔は何かいい方法があるみたいだね」


フルーラ「あっ、分かっちゃった? 実はそうなんだけど、私が考えたのを実行するためには、ラティアスとあそこにいるポケモン達が必要なんだけどね」


カノン「ん? あれは、カスミ達のポケモン?」


ラティアス「?」


 カノンが顔を向けた方向には、辛うじて難を逃れたカスミのシェルダー、アイリスのタッツー、ベルのパウワウが草陰から現れる。尚、ラティアスは自分達がポケモンセンターで拘束された者達の救出のカギを握っていると言われて、首を傾げている。


フルーラ「あと、ラティアス達の他にも協力してくれる頼もしい助っ人がいるんだけどね」


カノン「頼もしい助っ人?」


 ラティアス達の他にも頼もしい助っ人がいると言うフルーラであったが、カノンはそれに首を傾げる。フルーラがある程度カノンたちに説明した後、救出作戦は実行に移されたのだ。













団員A「しかし、シンバ博士たちは上手くいっているんだろうな」


団員B「当たり前だ。ガンバ博士はゼーゲル博士、シラヌイ博士と肩を並べるロケット団屈指のマッドサイエンティストだ」


団員C「だな。あの人なら大丈夫だろう」


 一方海岸ではロケット団が乗って来たであろう巨大潜水艦の前に数人の団員が見張りをしていた。そんな彼らに見つからないようにフルーラ、カノン、ラティアスは海岸に到着し、ロケット団から距離を取って草陰に隠れる。


カノン「それじゃあラティアス、さっき言ったこと出来るかしら?」


ラティアス(ニコッ!)


カノン「それならよかったわ。ラティアス、お願いね」


 ラティアスはカノンに確認を受けた後、救出作戦の第一段階を実行するために姿を消してロケット団の下へと近づいていった。


フルーラ「それじゃあ、私は私で…」


カノン「ねぇ、フルーラ。本当にバレないかしら?」


フルーラ「心配しないで。私は絶対に上手くいくって信じている。それにあそこにいるロケット団、なんだか頭悪そうだし」


カノン「凄い自信だね。あと頭悪いってのいうのは言い過ぎかな?」


 団員連中を頭悪い呼ばわりするフルーラに対して、苦笑いを浮かべるカノン。そんなカノンをよそに、フルーラはこの作戦に必要なのか笛を取り出す。そして何の躊躇もなく、その笛で綺麗な音色を奏でるのである。


団員B「何かとても心地いい笛の音色が聞こえてくるぞ」


団員C「他の島か船から吹いているのが聞こえてきているんだろう。まっ、俺達の作戦に支障はなさそうだし、ほっておこうぜ」


団員A「だな」


 ものすごく近くで聞こえているというのに、フルーラの奏でる笛の音色に対して少しずれた解釈をするロケット団員達。フルーラの言うとおり、あまりおつむの方はよろしくないようである。そんな団員達に見つかる心配がほぼ皆無となったフルーラ達の下にある一体のポケモンが水面に顔を出す。


カノン「えっ、ルギア!?」


フルーラ「そうよ。このルギアはシルバーって言うんだけど、この子に笛の音色を聞かせていたら私に懐いたのよ。実を言うと本当に助けに来てくれるか不安だったけど、どうやら島の異変に気が付いていたみたいね」


カノン「助っ人ってこういうことだったのね。もちろん、普通のポケモンの技も使えるのよね」


フルーラ「えぇ、覚えている技はオサムって子から聞いているからバッチリよ。それじゃあシルバー、早速なんだけど…」


 フルーラは海面に顔を出すシルバーに指示を伝える。指示の内容を理解したシルバーは再び海面へと潜り、指示されたことを実行に移す。シルバーが受け取った指示の内容とは、


プク……プクプクプク


 水中で呼吸音を立てながら少しずつ移動するシルバー。移動したシルバーの頭上にはロケット団の巨大潜水艦の船底が見えていた。


カノン「それじゃあ、ラティアスに向けての合図を出すよ」


ヒュウウウウウウウウ〜ドン!


 カノンはどこからか持ち出してきた市販の花火セットの打ち上げ花火を取出して、それをすぐさま点火して打ち上げる。どうやら、これが姿を消して団員達のもとへ移動しているラティアスへの合図のようである。


団員A「な、なんだあ!?」


 突然の花火の音に驚きを見せる団員達。


団員A「!? うわあ!?」


団員B「お、おい!? どうした!?」


団員C「嘘だろ!? 空中に浮かんでるぜ!」


 彼らが驚いている間に、ラティアスは団員の一人を空中へと持ち上げる。地上にいる残りの団員達は、怪奇現象か何かと思ってもの珍しそうに眺めている。


ヒュン!


団員A「うわああああああ」


 そのままラティアスは持ち上げた団員を潜水艦の方向へ投げ飛ばす。


団員C「おい! 大丈夫か!」


団員B「いったいどうなってるんだ!?」


 仲間が投げ飛ばされるのを見た残りの二人は、慌てて潜水艦へと向かう。三人とも冷静な判断ができないくらいに動揺しているようだ。


フルーラ「これでよし。カノン」


カノン「こっちはバッチリよ。エイ!」


シュウウウウウ、シャリシャリシャリシャリシャリ


〜♪


 カノンは花火セットのねずみ花火に火をつけて砂浜に向けて投げて、その後フルーラは笛を奏でる。ここでネタバレをすると、ねずみ花火はラティアスに向けて、笛の音色はシルバーに向けての仕上げの合図である。合図を受け取ったラティアスは‘ラスターカノン’、シルバーは‘エアロブラスト’の体勢に入る。そして、


ドォォォォォン!


哀れな連中「「「Nooooooooo!」」」


 そのまま潜水艦に向けて突撃し、巨大な爆発音とともに潜水艦を破壊する。団員達は成す術無く、この世のものとは思えない程絶叫しながら空の彼方へと飛ばされていった。