主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~
第6話『遺跡の探索と襲撃』
前書き
何かを企んでいる様子のヤマトとコサンジ(だから、コサブ(ry) by.コサブロウ)をよそに、サトシ達は遺跡内を探索。
ヤマト「只今、戻りました」
研究員A「あっ、ご苦労様」
荷物運びから戻ってきたヤマトとコサン…コサブロウ。一応説明しておくが、サトシ達や本物の研究員達はヤマトとコサブロウの正体に気づいてはいない。
マリナ「そういえば、以前あなた方とどこかで会ったような気がするんですが…」
ケンタ「そういえば、俺もなんかそんな感じがするんだが…」
ヤマト「(ギクッ!)い、い、い、嫌ですわ。き、き、き、気のせいですわよ(激汗)」
コサブロウ「(ギクッ!)そうそう、誰かと見間違いですよ(激汗)」
ケンタ・マリナ「「…それもそうですね」」
ケンタとマリナは、男女二人の研究員に見覚えがあった為に二人に問いかけるが、当然正体がばれるのはマズイので、知らない顔をするヤマトとコサブロウ。
コサブロウ(そういや、あのガキ二人は俺達の行く先々で邪魔しやがった奴らじゃねぇか…)
ヤマト(あのガキどもに邪魔されるのは癪ね。何とか目の届かないところで確実に任務を遂行せねば…)
どうやらヤマトとコサブロウは、ケンタ、マリナと面識があるようだ。まるで、サトシ達とムサシ、コジロウ、ニャースとの関係のようだ。
デント(あの人たち、何だか挙動不審で違和感あるテイストだね…)
ハルカ(そういや、わたしも何だかあの二人見覚えあるかも。でも誰だったけなぁ…)
今の一連のやり取りで、サトシ達にも男女二人の研究員(ヤマトとコサブロウ)に対する不信感が募ってきた。サトシ、カスミ、ハルカ、ヒカリは何度かヤマトとコサブロウとは面識があるが、如何せんムサシ、コジロウ、ニャースに比べればほんの一握りしか会っていないので、あまり記憶には残っていないようだ。
研究員A「そうだ。せっかく遺跡に来たんだ。荷物を運んできてくれたお礼も兼ねて、君達に遺跡内を案内しよう」
サトシ「俺達が以前立ち寄った時、ここでポケモンの化石の発掘をしていたんだよな」
カスミ「サタケさん、お元気かしら?」
サトシが以前、オーキド博士に呼ばれてアルフの遺跡に立ち寄った時、そこには博士の教え子でポケモンの化石の発掘作業をしていたサタケという人物がいた。当時サトシ達は未知なる古代ポケモンの世界に好奇心をくすぐられ、発掘現場を見学した。
研究員B「サタケさんなら、今は海外のある古代遺跡近くでベースキャンプを張っているよ。今も尚、元気でやっているよ」
サトシ「そうでしたか。お元気そうで何よりです」
サトシは、サタケが現在も変わらず古代遺跡の発掘作業に勤しんでいると知って、安心したようだ。
研究員A「話が逸れちゃったけど、どうだい? 遺跡の中を散策するというのは?」
サトシ「もちろん、行きます!」
マリナ「今まではゆっくり遺跡の中を回れなかった分、楽しみだわ」
サトシ達にアルフの遺跡内の散策を提案し、その賛否を伺う研究員A。未知なる古代の神秘に誘われたサトシ達の好奇心は掻き立てられ、満場一致で遺跡内を散策することに賛成する。
デント「ん〜、これはアンシエント・ソムリエの血が騒ぐテイストだ。イッツ・・タァァァァァイム!」
ケンタ「アンシエント・ソムリエ? デントって、ポケモン・ソムリエじゃなかったか?」
アイリス「あぁ、あれは気にしなくっていいわ。デントの面倒臭い性格が表面化しただけだから…」
ケンタ「…あまり、考えない方がよさそうだな」
デントのおかしくなったテンションにはやや引き気味だったが、とにかくアルフの遺跡の散策に出かけることとなったサトシ達。その後、サトシ達は研究員とともに詰所を出て、遺跡の敷地中央に位置する大広間へと足を運ぶ。
コトネ「あら? あたし達が持ってきた荷物を運んでいた研究員の二人はどうしたんですか?」
研究員A「あぁ、彼らならそれぞれ自分の持ち場に戻ったよ」
コトネ「そうですか…」
男女二人の研究員(ヤマトとコサブロウ)がいないことに気付いたが、研究員Aによればそれぞれ自分の持ち場で職務に就いたとのこと。そこまで気に留めるようなことではないので、サトシ達は大広間での散策を開始する。
研究員A「今日はアンノーン達が大広間に一斉に集まる日なんだ。君達、丁度良い時に来たね」
サトシ「へぇ、でもなんでアンノーン達が一斉に?」
研究員A「その謎を解明するために、こうして遺跡内で観察を行い、観察結果を分析しているんだ。アンノーンは未だ謎深きポケモンだからね」
コトネ「まさに未知なる歴史を紐解くってことね」
マリナ「そうね」
研究員によれば、本日はアルフの遺跡の大広間にて無数のアンノーンが一斉に集まる日であるとのことだ。アンノーンにはまだ未解明な点が多く、ここアルフの遺跡にてさらなる研究が進められている。
デント「ますます、遺跡探索が楽しくなってきたね。アンシエント・ソムリエとして気持ちが高ぶってくるよ」
アイリス「はいはい…」
遺跡探索への期待感が高まる中、ますますデントのテンションもおかしな方向へと向かっていく。そんなデントに、早くもツッコむ気力が失せているアイリスであった。
研究員A「この辺にアンノーン達が集まるんだ。めざめるパワーを集中させて何かをしているみたいなんだけど、未だその謎が未解明のままなんだ。今までの研究結果と照らし合わせても、それらとは全く異なるものなんだ」
マリナ「こうしてみると、不思議なポケモンですね。アンノーンって…」
ケンタ「だな。俺、アンノーンのこともっと知りたくなってきたぜ」
研究員A「今回の観察が終わったら、アンノーンについて解明されたことを教えてあげるよ。あっ、だいぶ集まって来たよ。少し離れた場所で観察しよう」
サトシ達は研究員とともに、アンノーン達を驚かせないように少し距離を取る。
コトネ(…なんだか神秘的な雰囲気を漂わせるわ)
デント(古の歴史の良きテイストを感じさせるね〜)
一斉に終結するアンノーンの群れを見て、古の情緒を噛みしめる面々。一見地味な光景であるが、見た目では分からない何かを感じさせる。
バタッ! バタッ! バタッ!
研究員A「!? どうしたんだ、アンノーン!?」
デント「急に落下したけど…」
しばらくアンノーンが集結する光景を観察していた面々であったが、突然アンノーン達が次々と落下していく。
ガシャッ! ガシャガシィ!
サトシ「!? うわぁ!?」
ヒカリ「な、何これ!? う、動けない…」
ピカチュウ「ピカピカァ!」
ポッチャマ「ポチャアァ!」
間もなく、サトシ達はリング状の何かでポケモンもろとも身動きを封じられる。アンノーン達に続き、サトシ達にも異変が巻き起こったアルフの遺跡。この後、どんな展開が彼らに待ち受けているのだろうか…
続く
後書きという名の反省
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~ 作家名:天の河