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主人公総受け物語~時オカ編~

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第11話『懐かしいサポート役』

前書き

また新たな危機に直面しようとしているリンクに、懐かしくも頼もしいサポート役が登場!



ヒント:強気でツンデレな姉と少々臆病な弟





 森の神殿でのひと騒動に遭遇するも、仲間の協力もあって何とか乗り切ることが出来たリンク。今は自宅にて、ロンロン牧場の一人娘・マロンから贈られてきたウシから取ったしぼり立ての『ロンロン牛乳』を飲みながら、森の神殿での出来事を振り返っていた。


リンク「森の聖域でウルフォスに扮したポウ、そして神殿内にはいるはずのない闇の魔物・ボンゴボンゴがいた。どう考えてもおかしいし、ゼルダの言うとおりインパさんがボンゴボンゴに施した封印術はそう簡単に破られるものでもないからなぁ…」


 今回の出来事に関して、リンクの頭の中は疑問だらけであった。特にインパの封印術はその道の者の間では一目置かれるほど強力なもので、並大抵のことでは簡単に破られない。ガノンドロフのように、強力な力の持ち主でない限りは…


リンク「とりあえず、昨日の事も気になるから今日も森の神殿に行ってみるか。もしかしたら、何か分かるかもしれない!」


 リンクは再度、森の神殿を探索することにした。一晩明けて何か変化があるという確証はないが、「一度現場に戻る」というのは、探索をするうえでは必須事項である。


リンク「さて、そうと決まれば早速森の神殿へ行かなくちゃ!」


 リンクはコップの中のロンロン牛乳を一気に飲み干し、身支度を整えて森の神殿に向けて出発する。尚、今回はリンク一人で行くことになっている。森の賢者そして幼馴染としてサリアの協力を得たのは良いものの、あまり頼りっぱなしなのはさすがに気が引ける。サリアに必要以上に気を遣わせたくない、彼なりの気遣いと意地である。


リンク「さてと、片っ端から探してみますか」


 神殿前に到着したリンクは、躊躇することなく神殿内へと入っていく。途中で幽霊四姉妹に出会い、今回の騒動についての調査状況を確認したが新たに判明したことは特になかった。さらに言えば、神殿じゅうをくまなく探索したのだが特に目ぼしいものは見つからなかった。ただ、メグが「2階の大部屋に行ってみなさい。リンクにとって重要なことが起きるから」と言って、他の三人もなにやら不敵な笑みを浮かべていたのが気になったのだが…


リンク「2階の大部屋に来たのはいいのだけれど、メグ達は一体何を企んでいるんだ?」


 当然のことながら、リンクには彼女たちの思惑など分かるはずもない。リンクは何か事が起きるまで待機することにした。すると、


ピキィィィィィン!


リンク「!? な、何だ!?」


 突然部屋の中央部分から光が出現し、リンク達の目の前で輝く。


リンク「メグ、これはどういうことだい?」


メグ「以前、リンクが私達にタルミナを回っていた時の事話してくれたでしょ」


リンク「うん」


メグ「その時、私達の使う魔術で、ハイラルとタルミナの二つの世界をつなげる高等術があったことを思い出してね。もしこの魔術が使えるようになれば、いろいろと便利になると思ったのよ」


ジョオ「これを会得するのに苦労したわ。高等術なだけに、かなりの魔力と体力を使うんだもの。あまり多用は出来ないわね」


ベス「まぁ、次元の異なる二つの世界を結びつけるんだもの」


エイミー「…仕方ないと言えば仕方ない」


リンク「みんな、凄いよ! 俺、タルミナに行くことなんてないと思っていたのに…。まさか、行けるようになるなんて」


メグ「礼には及ばないわ。念のために術を使った際に私達がタルミナに行ってみたんだけど、行き来には何の問題もなかったわ」


ジョオ「それと、タルミナで偶然リンクを知っているという妖精に出会ったの。その妖精にリンクのことを話したらリンクに会いたいって言っていたんだけど、心当たりある?」


リンク「タルミナで俺のことを知っている妖精…。まさか!?」


ベス「その様子だと、心当たりがあるようね。もうすぐ来るころかしら?」


 幽霊四姉妹から、タルミナでリンクに会いたがっている妖精のことを知って何かを思い出した様子のリンク。リンク達がしばらく待っていると、目の前の光の中から2体の妖精が現れる。一体は真っ白、もう一体は真っ黒の非常に珍しい妖精であった。


リンク「チャット、トレイル…」


チャット「久しぶりね、リンク」


トレイル「お元気でしたか?」


 現れた二体の妖精は、以前リンクがタルミナを冒険した際にサポート役を担っていたチャットと、その弟のトレイルであった。


リンク「び、びっくりしたよ。まさか、チャットとトレイルがハイラルにやって来るなんて…」


トレイル「僕達だって驚いていますよ。交わるはずのなかった二つの世界をつなげて、リンクさんの住む世界に行くことが出来るなんて思ってもみませんでしたから」


チャット「しかし、久々の再会だというのに随分辛気臭い顔してんじゃない。まぁ、事情はメグさん達から聞いているんだけれどね」


リンク「…」


 久々の再会を懐かしむリンクとチャット・トレイル姉弟であったが、タルミナにてリンクのサポート役に徹していたせいか、リンクの心の奥底にある悩みに気づく。さらに言うと、チャットとトレイルはメグ達から、かつてのリンクの相棒であった妖精ナビィのこと、そしてそのナビィをリンクが必死で探していることをあらかじめ聞いていたようだ。


チャット「一人でそのナビィって妖精を探そうとしても見つかりっこないわよ。あたしとトレイルがそんなリンクをサポートしてあげようと思ってね。探すんだったら、数は多い方がいいわよ」


トレイル「姉ちゃんと同じくリンクさんをサポートした妖精ですから、尚更見捨てることなんてできませんよ」


チャット「仮にそうでなくとも、同じ妖精として見過ごせないんだけどね」


リンク「チャット、トレイル…」


 リンクのナビィ探しに、サポート役としてひと肌脱ぐことを買って出たチャットとトレイル。それを聞いて、少し考え込むリンク。


リンク「チャットとトレイルの気持ちはとてもありがたいよ。それなら、俺のサポート役を頼んでみようかな」


チャット「それじゃあ、決まりね♪」


トレイル「全力でサポートさせていただきますよ」


リンク「チャットにトレイル、本当にありがとう」


 この瞬間、リンクに頼もしいサポート役の妖精が二体加わる。リンクにとってこれほど頼もしい存在はない。


リンク「まず、コキリ族のみんなに君達を紹介しないと」


チャット「確か、コキリ族の一人にリンクの幼馴染で森の賢者がいるのよね?」


リンク「サリアのことかい? サリアはとても優しいし、チャットとトレイルとも絶対に仲良くなれるよ」


トレイル「サリアさん、会ってみたいですね。もちろん、リンクさん達の他の仲間の人達とも会ってみたいです」