二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

主人公総受け物語~時オカ編~

INDEX|17ページ/23ページ|

次のページ前のページ
 


第12話『二体の妖精と旅立ちの予兆』

前書き

この話で、第1章は終わりです。



チャットとトレイル、コキリ族の皆さんとご対面です。






チャット「この迷いの森、何だかあたし達が初めて出会った森に雰囲気似てるわ」


リンク「あぁ、確かに。でも悪いところじゃないだろ?」


チャット「まぁね。ただ、文字通り本当に迷いそうなところね」


リンク「うん。実際に一つ道を間違えればこれから行くコキリの森に逆戻りしたり、そのまま迷いの森をさまよったりするんだ。ちなみに、森をさまよったものの末路は子どもがスタルキッド、大人はスタルフォスになるんだ」


トレイル「そんな話、いつのことだか聞いたことがあります」


チャット「というよりもその話、あたし達の親友のスタルキッドから聞いたのよね。実際、タルミナにもここと同じような場所はいくつかあるし…」


リンク「タルミナにもあるんだ。あっ、そういえば、スタルキッドは元気にしているかい?」


チャット「心配しなくとも、スタルキッドはあたし達とともに毎日を楽しく過ごしているわ」


トレイル「今日もスタルキッドと遊んでから、ハイラルに来ましたものね」


リンク「それなら、安心したよ。もう一度会いたいって思っていたけれど、今度からタルミナに自由に行き来できるみたいだからすぐに会えるね」


チャット「向こうもリンクに会いたがっていたわ。最近のリンク、何だか忙しいみたいだけどひと段落ついたらタルミナに行ってみれば?」


リンク「うん、そうするよ」


 リンクは迷いの森の説明をしつつ、タルミナで出会ったチャットとトレイルの親友であるスタルキッドのことを懐かしむ。このスタルキッドは、リンクが様々なお面を駆使してタルミナを救う旅をすることになったきっかけを作ったスタルキッドである。かつては敵対する者どうしであったが、今では打ち解け合った仲となっている。


リンク「ほら、ここがコキリの森だよ」


チャット「あら? もう着いちゃったの? あっという間だったわね」


トレイル「うわぁ、本当に子どもだけの種族なんだね…」


 他愛もない会話をするうちに、リンク、チャット、トレイルはコキリの森に無事到着する。コキリの森に到着して早々、チャットとトレイルは、コキリ族が全員子どもであることに改めて驚愕する。


サリア「リンク、お帰り!」


リンク「あっ、サリア。ただいま」


 コキリの森に帰還したリンク達を、サリアが出迎える。


サリア「あれ? リンクのそばにいるのって、妖精? でも、ナビィじゃなさそうだし…」


リンク「チャットとトレイルって言うんだ。どちらも、タルミナから来たんだよ」


 リンクはサリアにチャットとトレイルを紹介し、二体がどのようにしてリンクのそばにいるのかという経緯を説明する。


サリア「あなた達がリンクのタルミナでの旅でサポートした妖精ね。アタシはサリア、以後ヨロシクネ♪」


チャット「アタシはチャットよ。こちらこそよろしく」


トレイル「僕はトレイルです。とは言っても、リンクさんのサポートはほとんどチャット姉ちゃんがやっていたんですけどね…」


 初めて顔を合わせて早々、お互いに自己紹介をするサリア、チャット、トレイル。方やハイラルの平和に貢献した者、片やタルミナの危機を救った者たち、時の勇者によってもたらされた何とも奇妙な巡り合わせである。


サリア「リンク、コキリ族のみんなにチャットとトレイルを紹介しましょうよ。どうかしら?」


リンク「うん、最初からそのつもりだったし問題ないよ。サリア、悪いけれどみんなを集めてきてくれないかな?」


サリア「分かったワ。それじゃあ早速、みんなを呼びにいってくるネ」


 サリアはリンクが連れてきたチャットとトレイルを紹介するために、コキリ族の面々を呼びに外へと出ていった。


チャット「ねぇ、リンク。あのサリアってコ、何だか不思議な感じがしたわ」


トレイル「あっ、僕も感じたよ」


リンク「あぁ、それはサリアが森の賢者だからだよ。このハイラルには六人の賢者がいて、サリアはその一人なんだ」


トレイル「サリアさん、タダ者じゃないってことは分かっていたけれどそこまで凄い人だったんですね」


 妖精特有(?)の感知能力より、サリアの持つ賢者の力に気づいてはいたが、改めて聞かされて驚いたようである。サリアに続き、リンク、チャット、トレイルも、外へと出ていく。そしてチャットとトレイルは、外に集まっているコキリ族からの歓迎を受ける。


ミド「コイツがリンクのサポート役の妖精か。コイツが一緒で本当に大丈夫なのかよ…」


チャット「! アンタこそ、コキリ族のボスがきちんと務まるの? 何だか頼りないわね」


ミド「なんだと! 妖精の癖に生意気な奴だな! これならナビィの方がどれほどマシなことか」


チャット「何よ!」


ミド「何だよ!」


リンク「ちょっと、やめなよ!」


サリア「そうよ! 会って早々喧嘩だなんてみっともないわ!」


 売り言葉に買い言葉、ミドとチャットとは性格的に馬が合わないようだ。慌ててリンクとサリアが止めに入るが、コキリ族のボスとリンクのサポート妖精、いろんな意味で遺恨を生まれたようである。


チャット「何なの、あのミドって奴! あんなのがボスでコキリ族は大丈夫なの?」


リンク「まぁまぁ、ミドはあれでも根は良いやつだからさ…」


チャット「でも、アタシあいつ嫌い」


トレイル「ね、姉ちゃん…」


 見ての通り、チャットのミドに対する第一印象は最悪だ。今後が心配される一幕である。


チャット「それはそうと、これからどうするの?」


リンク「とりあえず、明日ハイラル城に向かおう。後、城に向かう前に寄っておきたいところもあるし」


トレイル「寄っておきたいところ?」


リンク「このコキリの森を抜けると、ハイラル平原という広い場所に出るんだ。その丁度中央にロンロン牧場ってところがあるんだ。家の下に牛がいただろう? それをプレゼントしてくれたお礼をしにね」


チャット「あぁ、あの牛ね。最初見た時はびっくりしたわよ。アンタって、いつから大金持ちの地主になったのかしらって思ったくらいだわ」


トレイル「姉ちゃん、それは大げさだよ…」


リンク「ハハハ(汗) とにかく、明日からよろしく頼むよ」


チャット「まかせて! しっかりサポートさせてもらうわ!」


トレイル「リンクさん、こちらこそよろしくお願いします!」


 こうして、チャットとトレイルがコキリ族とのご対面を果たした翌日、リンク達は旅立つことになった。さて、これからリンク達を待ち受けるものとは一体…


続く





後書き

次回、牧場の一人娘が初登場!