C3-シーキューブアフター 壱
良いはずがない。この自分よりまだ幼い少年が、血を見たいという呪いに犯されるなんて良いはずがない。
何よりこのははもう誰も呪いたくはない。傷つけたくない。
……けれど、弥の言っている事が本当なのだとしたら多くの人間が血を流す事になる。どうすれば……。
――と。思考が混濁し、頭の中がぐるぐると回るこのはの耳に玄関の門が開く音が耳に届いて。
「ただいまー。て見慣れない靴だな。おーいこのは、フィア。お客さんでも来てるのか?」
それは《夜知家》のリーダー、夜知春亮の帰宅を知らせる音だった。
作品名:C3-シーキューブアフター 壱 作家名:織谷 令