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　木手はそんな平古場を見送った後、その場にしゃがみこんでしまった。
「あのふらーは……！」
　どうしようもない男だと、また溜め息を零しそうになって、慌てて手で口を塞いだ。
　あの男を好きになったことは間違いだったのではないか、と思ったが後悔してない自分自身がいることに気がついて、また溜め息がでそうになるのだった。