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伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:disorder 歪みゆく英雄譚の交錯 第3話

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ムーンの後ろに隠れてしまった。

ムーン「ちょ・・・ちょっと、サマル」

何してるのよ、男の子らしくないわねと
ムーンに言われたけど、そう言うムーンも廊下の奥を見つめて若干
震えている。


・・・アレフ様の魔法で照らされた廊下の奥には、鉄でできた扉があった。
だけど、それだけなら誰もこんなに驚かない。

その扉の上の部分は鉄格子になっていて、その棒と棒の間から
どろどろした血みたいな赤い液体が、大量に地面まで伝い落ちている。
扉の周りにも、乾いて茶色くなったのかも知れない・・・ちょっと黒っぽくなった
血のようなものが、飛び散ったみたいにこびりついていた。

そして扉の真ん中には、血文字で大きく
文字が書かれている。


  おまえ  を
        みて いる
    つい   てくる
            な

ナイン「・・・・・・・・・・・・。」

アレフ「これは・・・・・・・一体」

鉄格子の部分から垂れている血のせいで見にくいけど、
確かに・・・・そう書いてある。

サマル「ねぇ・・・こっち行くの、・・・やめない・・・?」

すごく嫌な感じがする。
ムーンの服を掴む手が少し、震えてきた。

ムーン「・・・私もまだあの扉の向こうには行かない方がいいと思うわ・・・。
・・・・・・でも、他の扉は・・・」

一番奥のその扉の他にも、入れそうなところがいくつかある。

アベル「・・・とりあえず、あそこ以外の部屋を見てみようか?」

ナイン「そうですね・・・」


ボクははっきり言ってもう戻りたかったけど、みんなが行くって言うから
仕方なくついていった。

手前にある、「武器庫」と書かれた札のついたドア。

アベルさんがノブに手をかけ、ゆっくりと回す。
キィ・・・と音がして、扉が開いた。

中はやっぱり真っ暗で、またアレフ様が魔法で部屋の中を
照らしてくれた。
するとそこには、いくつかの鉄でできた箱みたいなものと、
それから・・・

サマル「・・・・・・なんだろ、これ・・・・?」

壁にかけられた、大量のよくわからない物たち。
大きいもの、小さいもの、長いもの、短いもの、
黒いもの、銀色のもの・・・。

アレフ「・・・・・・これが武器なのでしょうか?」

するとナインさんが、何かを思い出したみたいに
言った。

ナイン「・・・僕、これ見たことあります・・・・。
ずっと前に、だけど・・・ずっと未来で」

・・・・・?

アベル「どういう意味だい?」

ナイン「僕の先輩の天使に、未来や過去に行ったり、見たりすることができる
人がいたんです。
僕が地上に落ちるよりずっと前ですけど、その先輩が一度だけ僕に
未来の世界を見せてくれて・・・。
今よりずっとずっと、何千年も未来の世界の話なんですが、
そこは人と人とが殺し合って、国と国とが滅ぼし合う地獄みたいな世界でした・・・」


そしてナインさんは、そこで見た世界のことを話してくれた。
ボクたちが生きていた世界とは違う時空の、遥か未来の世界。

その世界には魔法というものが存在せず、人々は
ボクたちには計り知れないような高度な文明を築き上げ、
その優れた知能で生み出した道具を使って暮らしていたのだという。

離れた場所にいる人と話ができたり、違う場所の出来事を
電波にして映し出したり、僕たちには考えつかないような不思議な道具を
魔法なしで作り出すことのできる超文明。
魔法がなくても、人々は病気を治す薬を、空を飛んで移動する手段を。
ボクたちにもできないようなことまでを全て無から作り出し、
それらを活用して生きていた。

人々は平和に暮らしていた・・・だけど長くは続かなかった。

ある国が滅んだのをきっかけに、その世界の人々は
自分たちの作り出した道具を使って戦争を始めたのだ。

皮肉にも彼らの生み出した科学文明はあまりに優れていて、膨大な数の人の命が犠牲になった。
平和だった未来は数年にして、血と絶望と憎しみだけが満ちた
地獄へと成り果てた――――

ナイン「その戦争に用いられていたのがこの・・・銃と呼ばれるものでした。
兵士たちはこれで、まるで魔法みたいに人を殺していた――」

ナインさんはふせていた顔を上げて、壁にずらりと並んだ
凶器を眺めた。

アベル「・・・・・これを武器として使えってことなんだろうね・・・」

ムーン「・・・でも、使い方がわかりませんわ」

アレフ「王女、例の注意書きが」

見ると、アレフ様の手にはあの紙切れが何枚かあった。

サマル「ま・・・またなの?」

アレフ「・・・読み上げますよ。
『ここの武器は自由に使っていいらしい。
ナインから話は聞いただろうから、細かい説明は省く。
使い方は物によるが、基本的にはトリガーかボタンを押して弾を撃って攻撃する。
弾がなくなったらリロードする必要があるので、常に予備弾やマガジンを
持っておいたほうが無難だ。
リロードのやり方は銃によって大きく分けると、例外はあるが
カートリッジ式とリボルバー式の2種類。
基本の戦闘に参加する者は両方覚えておいたほうが良い。
また腕力に自身がなければ、持つ銃はフルオートハンドガンか
ダブルアクションのサブショットガンあたりが最適。
セミオートの銃は基本的に、弾切れになった際の予備として持っておく位でいい。
腕力や耐久力に自信があるなら、サブマシンガンの他にショットガンやアサルトライフルなどがあると様々な事態に対応できる。
だいたい使ううちに慣れていくが、実戦で使う前に少し練習をしておいた方がいいかも知れない。
マガジンとリボルバーの予備弾は金庫に入っている』」

・・・・・知らない単語が多すぎて全く理解できなかった。
とりあえず、銃はトリガーというところかボタンを押すと攻撃できるってことまでは
わかったんだけど・・・。

アベル「・・・えーと、それで1枚目は終わりかい?」

アレフ「はい・・・、2枚目と3枚目は銃の使い方について
細かく書いてあるようですが・・・」

ムーン「あの、それはきっと一人一人見ていったほうが良いと思いますわ」


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