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伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:disorder 歪みゆく英雄譚の交錯 第17話

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サマル「・・・・・・・・・・・・・・・。」

――――――
――――
――


ボクらはリビングに向かった。

歩いてる間、ボクはずっと何も言わなかった。
ソロさんも。

ソロ「・・・・・・レック」

レック「! ソロ・・・・」

ソロ「・・・・みんなはどこに?」

レック「いや、それが・・・・・・どこにもいないんだ」

ソロ「何・・・・?」

その後、ボクたちは3人で屋敷全体を探した。
・・けど、誰ひとりいなかった。ボクら以外、誰も。

レック「・・・・・・くそ・・何の冗談だ・・・?」

ソロ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



7日目 20時37分 ―レック―

一体何が起きてるんだ。本当に消えちまった・・・みんな・・・。

どうしろって言うんだ・・・・・!?

みんなを探しに行かないと・・でも、多分これもこのゲームのイベントの1つなんだろう。
探しに行くべき・・なのか?
見つけられるのを待つべきなのか・・・?

レック「ソロ、どうしたらいいんだ?」

ソロ「・・・・わからない」

サマル「え?」

ソロ「だから嫌だったんだ・・・・・」

ブツブツと何かぼやきながら、ソロは部屋中を歩き回り、何かを探し始めた。

サマル「・・何してるの?」

ソロ「どこかに注意書きがあると思うんだ。どうすればいいのか誰も知らない時は自然とあれが出てくるはず・・・」

それを聞いて、サマルもキョロキョロと辺りを見回し始めた。

オレもとりあえず探そうと思って、視線を動かした時。
廊下への扉の隙間に白い紙が挟まっているのを見つけた。

・・歩み寄り隙間から引き抜いてみると、それは確かに見慣れたあの注意書きだった。

レック「本当だ、あったぜ」

ソロ「・・・何だって?」

レック「読んでみる。
・・『他のメンバーは前の屋敷に転送された。今のところ全員無事だ。ただ、明日の午前0時すなわち今日の午後24時までに合流できなければ、君たち3人が死ぬことになる。
本来ならここで離れるのは“犠牲者”だけのはずだった。が、
レック、サマル、君らは“犠牲者”に関わりすぎた。彼への過剰な干渉は君たちを含めた他のプレイヤーの危険を招くので控えるように。
合流は簡単ではない。詳しい説明はソロから聞くといい』」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え・・・・?

ってことは、・・オレ・・・・今まで・・・・・・・・・・・



7日目 20時46分 ―サマル―

レック「・・ソロ、・・・・お前・・・・・・・・・・・・」

注意書きを読み終えたレックさんの顔は蒼白だった。
ソロさんはため息をついて目を伏せると、腕組みをした。

レック「・・・・・・ごめん・・・。本当に悪かった・・・・!」

ひどく慌てた様子で、突然レックさんが声を上げた。
ボクはびっくりして、何も言えずに2人を見ているしかなかった。

レック「オ・・・オレ・・・お前が諦めてたからだと思ってて・・・っ」

レックさんの目には涙が溜まって・・・やがて、ぼろぼろとこぼれ始めた。
握り締められた両手の拳は小刻みに震えている。

レック「勘違いして・・ひどいこと言っちまって、・・・ごめんっ・・
本当にごめん・・・・・・!」

ボクはレックさんが何を謝っているのかわからなかった。
・・ソロさんとレックさんの間に今まで何があったのか、ボクは知る由もない・・。

でもいいんだ、きっと。
なんだか・・・そんな気がした。

ソロ「・・・お前が謝る必要はない・・・・」

ソロさんはうつむいたままつぶやき、・・顔を上げて。

ソロ「お前の言ったことは確実に正しかった。仲間を守ろうと思うなら当然の発言だった。だから俺には傷つく理由も必要も、権利もない」

そう言ってソロさんは笑った。

・・この時ボクは、初めてソロさんの言った単語に違和感を覚えた。
言葉のニュアンスではなく、単語そのものに。

「傷つく権利」って・・・何・・・・・?

ソロ「・・でもこれで、“犠牲者”の本当の意味がわかっただろ?」

レック「ああ・・・よくわかった・・・・・・」

ソロさんはまた、小さく微笑む。そして時計を見上げると、表情を変えてボクらに向き直った。

ソロ「ま、そんなことより急ごうぜ。あと3時間切ったぞ」

サマル「・・・あ・・・」

そうだ、24時までにみんなと合流しなきゃ・・・・

レックさんを見ると、涙を拭いながら何度か頷いていた。

・・・・・・・・・・・・・ボクらはとりあえず外へ出ることにした。