僕らズイ探検隊
「はい。ガイ隊長。ミヨ隊員無事です。」
そういうとビシっと敬礼のポージを取った。よし後はここから出るだけだ。
部屋を出る際ごめんねというミヨの声が聞こえた。
それが僕らになのか、アンノーンたちへの塒を荒らした詫びなのかは分からない。
もしかしたら両方なのかもしれない。
とにかくぶじミヨを救助して僕らズイ探検隊の任務は完了した。
「ねえいいこと思いついたの。」
「いいこと?」
「あのね。クーちゃんに頼んで仲間を集めようと思うの。」
「クーちゃん?」
「仲間?」
僕とダイの頭に一斉に?マークが浮かぶ。
「キャモメのクーちゃん。かわいい名前でしょ。ジョーイさんと話をしてうちで世話することになったの。
それでね、わたしたちみたいに探検したりしてる子達が居るんじゃないかなって思ったの。
だからそんな子たちにクーちゃんに手紙を運んでもらって、仲良くなりたいな、何てね。いい考えでしょ。」
「でもそんなことそいつ、クーに出来んのかよ。」
「いや、副隊長。できるさ。クーちゃんは頭がいい。
考えてみろ、きみはクーちゃんに連れられ追いかけてきたんじゃないか。」
そうともほんの少しミヨが口走ったことを記憶してつれてくるなんて並みの芸当じゃない。
「そりゃーそーだな。」
「じゃ決定。」
ミヨは手紙を書くためのペンを取った。青い空、白い雲。いつもと変わらない風景。
でもきっとこれからは違うことがおきるだろう。どんなことが起こるかまでは分からない。
手紙を咥えたキャモメのクーちゃんが空へと飛び立つ。
僕は空を眺めながらあのときのことを思い出していた。
ミヨが突き飛ばされた時すぐに駆け寄らなかった本当のわけ。
それは倒れた拍子にめくれたスカートの中が見えてしまうからだってことはずっと僕の胸の中にしまっておこう。