機動戦士Oガンダム
少しして、回線は彼の部下からサイコガンダムのパイロットへと繋がり、彼は温度のない声から猫撫で声をつくった。
「気分はどうだい?」
≪・・・はい≫
「がんばれそうかな?」
≪はい≫
「いい子だ。君のやりたいことをやってきなさい。」
≪はい≫
二人の兄弟が対峙する研究室が揺れた。ブラッドが奥の窓から見下ろすと、超巨大モビルスーツがゆっくりとハッチの外へ流れ出ていった。彼はその中に一人の少女の姿を見、同時にタロ・アサティの影を見た。
「おまえ・・・・・なんてことを・・・・・!!!」
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ケツァルコアトルの主砲により、残イルダーマ群の半数が塵となった。それでもまだ、二十機程が空域を彷徨っていた。
反陽子収束砲に応えるように、アリエスの一角から40m程の菅笠を被ったような女性的なフォルムの巨大モビルスーツが、巨躯に見合うライフルを両手に現れた。
かと思えば、その背後で、
100mを超える規格外の白い巨人が目覚め、空域にいる誰もが目を奪われ、恐怖した。
「なんだ・・・・・あれは・・・・・」
対伝説巨神用最終決戦兵器サイコガンダム・テスカトリポカがついに起動した。
日付が変わり、12月25日になった。