【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ
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「…さ、佐助…!?
お前が、此処に居るということは…?」
「その通り、俺様死んじゃった」
その事実は、余りにも重くて、受け止め切れなくて・・・
佐助自身は如何、思っているか伺ってみても
その飄々とした表情からは読み取れなかった
「…それはそうと、何故斯様な真似をする?
先程からの遣り取りは、全て俺を騙す為の芝居だったのか・・・?」
問うたら、淡々とした答えが返ってきた
「誤解を与えてでも、やらなきゃ駄目だと思った
旦那は未だ此処に来ちゃいけないから、向こうに還す為に、ね・・・
本当なら、有無を言わさず連れてかれちゃうんだよ?
だから、其れを止める為にすり替わったの
意地が悪かったかもね、ごめんね、旦那
それに…」
「それに…?」
きょとんとした俺の顔を
ばつが悪そうにしながらも微笑んでるような表情で
俺の顔を覗き込み
「恥ずかしいんだから、一回しか言わないよ?
旦那の安否が心配だったの」
不意を突かれた答えに
少し安心して、笑みが零れる
作品名:【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ 作家名:勅使河原 知利