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勅使河原 知利
勅使河原 知利
novelistID. 331
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【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ

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‐epilogue‐



「幸村―」


今度ははっきりと聞こえる
・・夢じゃないのか?

胸にすっと落ちてくる、優しい声だ――
眼を開けば目の前には政宗の顔があった


手が温かい・・・
何時から繋いでいたのだろうか、手汗まで掻いている


「政宗・・どの・・?」


身を起こした途端
引き寄せられ、ぎゅっと抱き締められた

「政宗殿、くるし・・っ痛・・!!」

疼く痛みに苦痛を訴えれば
身体を離して、怪訝な表情で覗き込んでくる
そして、痛みのした所をそっと手で撫でてきた


「・・・・傷、相当痛むのか?」


「大事無いでござる
存外浅くて・・運が良うございました」


心配掛けまいと、嘘でもいいから笑顔を作る


「莫迦、そういう問題じゃねぇよ・・」


眉間には、深く皺が刻まれていた
声も嗄れており・・疲弊した様子であった


"一時も傍を離れようとはしなかった"
・・と後に小十郎から聞く事となる



痛々しくて・・
見ていて、罪悪感に苛まれる