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勅使河原 知利
勅使河原 知利
novelistID. 331
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【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ

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暫しの沈黙を破り、気に掛けていた話を切り出す


「・・佐助は・・・如何でしたか?」


「―俺の元に着いた時には既に重傷で出血多量・・
それでも、此処まで辿り着いたんだぜ・・・優秀だな、お前の所の忍は」


「・・・某が、全て悪いのでございます」

「は・・何を言って・・」

「某があの状況で傷を負っていなければ佐助は・・・っ、俺の所為で・・・っ!!!」


理性の緒の切れる音がした


枕元に置いてある懐刀を鞘から抜いて、振り翳し
己の手首に一筋の傷を負わせた


「おい、止めろ・・っ!!」


 もういっかい・・・

       
だが、振り下ろして出来る筈の傷が其処には無かった


  ――――― あ れ  ?


刃は政宗の手によって覆われ
その手の平からは真っ赤な血が滴り落ちて、真っ白い敷布に滲んでいく



「・・・政宗ど、の・・・?」


力が抜けて、指の間から懐刀がすり抜けていき
空しく音を立てて落ちていった