【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ
いや・・それよりも、知りたいのは
いき先だ
「愚問であるのは承知して、お訊ね申し上げる
―何処へ…向かっているのだ…?」
彼は何も躊躇う様子もなく、さらりと言った
「彼の岸…死者が向かうべき場所ですよ
だって、アンタ、死んでるんだから」
―え…死んだ…俺が?
呆けることしか出来なかった
「冗談が過ぎますぞ」
幾ら笑顔を取り繕っても
怖い・・・
受け入れたら、何もかもが終わりそうで―
この様子を見て船頭は、言い聞かせる様に繰り返す
「だから、何度も言わせないでくださいな
アンタはもう死ん…」
「煩い!!黙れ…っ!!」
耳を塞いで蹲って
自分の殻に閉じ籠もってしまいたい…
作品名:【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ 作家名:勅使河原 知利