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伝説の超ニート トロもず
伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:Ruineme Inquitach 記録008

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αストライクチームが全滅したという報告を受け、軍部総司令部は著しく混乱していた。
忙しなく人員の往来が行われ、武器や防具が行き来する。やがて戦闘エージェント部隊の準備が整った。彼らの前で大声で指示を出しているのはジェームズ・ギルテック元帥だ。

「ノーメマイヤーの命令では不十分だ!それは何故か?機械が命令して動かせる兵隊、それらもまた機械であるからだ!相手が生き物でなければ奴は容赦なく破壊を行うが、相手が生き物の中でも人間となれば間違いなく奴は躊躇する!
こちらの犠牲も奴の生死も問わん、何としても奴を16区域から出すな!繰り返す、001を絶対に16区域より外に出すな!」

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もう少しで基地を抜けられる。この16区域から出ることができれば、クリアを使いテータジャイロの航空路を辿ってアルカディアまで行けるはずだ。 

全身の軋むような痛みと頭痛を制御しつつ、急いで最も近い出口である第4ゲートへと向かう。恐らくゲートにもアルファ部隊が待ち構えているだろうが、機械が相手ならどうとでもなる。

考えることをやめ、出口を目指して足を動かすことだけに集中した。

・・・・・・・が。それがいけなかった。

十字になっている通路に出た途端、異質な気配を感じた。とても攻撃的な気配だ。
思わず足を止めてその方向を見る。・・そこにはアルファ達ではなく人間の戦闘エージェント部隊が陣取っていたのだ。
“それ”の姿を確認するなり素早く動き、一瞬で砲撃態勢を取る。

「・・・・・・・・!」

間髪入れず、統率する分隊長の掛け声とともに、驚愕の表情を浮かべる“それ”に向けて容赦のない一斉射撃が行われた。
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――――――――――――


━─━─記録008 隔離された錯綜


「・・ワンは・・・ワンはどこにいるの・・・!?」

「今検索してる。・・約1分40秒前まではここにいたようだ」

軍部の16区域へ到着したベルティーニ博士達は、彼女がしきりに「ワン」と呼ぶ存在を探すため再び移動を始めた。床に散らばる機械兵たちの亡骸を横目に見ながら、無機質な基地の通路を駆け抜ける。

“ワン”の薬物処分を阻止するためにここに来たが、到着するより前にソロによって目的が変わったことを知らされた。彼は自らが処分されることを悟り、なんと自力でその場から逃げ出したのだという。

「・・見ろよ、アルファだ。ワンの奴まだ生きてるのか・・・?」

「血痕がどこにもないところを見ると、跡形もなく消し飛んだのでなければまだ生きているだろうね」

「ああ、ワンは生きてるぞ。今なら追いつける。距離は約202ヤードだ。・・201、200・・・」

空中を移動するソロが伝える距離が小さくなるにつれ、奥の方から聞こえる銃声が大きくなりだした。

「おい、なんかヤバそうだぞ・・・ソロ、お前らだけでも先に行って何とかできないか!?」

「一応できるが推奨しない。・・俺達だけが行くとその場でワンが死ぬ可能性が高い。それでもいいなら行くぞ」

「駄目よ!あの子を死なせはしないわ・・・!」

・・やがて銃声が途切れる。しばらくして目標の場所に着いたが、そこに広がっていた光景は予想とは大幅に違うものだった。

大量の血が床、壁、天井に至るまでかなりの広範囲に飛び散っている。特殊金属の銃弾や銃の残骸などもそこらじゅうに散らばっており、さらには切断された人間の腕や脚がいくつも転がっているのだ。

十字路の右奥には血まみれになったエージェント達が苦痛に呻きながら横たわっている。

「・・な・・・そんな。・・・あの子が・・・ワンがやったの・・・・?」

「そうだ。だが死者は出ていない。あくまでも殺しはしないという訳だな。治療するか?」

「当たり前だ!あれじゃ10分ももたない、今すぐ治してやってくれ!」

「わかった」

ソロが右手を翳すと、手前に倒れている者から切れた手足が断面から再生した。エージェント達は驚愕を隠せない様子でこちらを凝視し、そして幾人かは治った手足をさっそく使って銃を構える。

「レック、重力壁だ」

瞬時にソロが指示を出す。レックが両手を前に翳すと彼らの前方に空間の歪みのような何かが発生し、当たった銃弾は一瞬で圧縮され消え去った。

「デルタ班、よく聞け。俺達は敵じゃない。今すぐに001を追うのをやめるよう他の班にも指示を出せ。言った通りにすればこれ以上の負傷者が出るのを防ぐことができる」

それだけ言うと、ソロは全員に移動を再開するよう促した。
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―約1分46秒前 

一斉射撃を浴びることを覚悟し、“それ”は咄嗟に頭を守ろうと両手を上げて首から上を覆った。
直後、激痛が走る。だがそれは身体にではなかった。
・・咄嗟に両手を上げた時、無意識のうちにクリアでシールドを作っていたのだ。

身体が無傷だということに気付きシールドを解除するが、その瞳に飛び込んできたのは異様な光景だった。

・・・大量の血が辺り一面に飛び散っている。ぐしゃぐしゃに潰れた銃器や人の手足が散乱し、悲鳴とうめき声が立て続けに響き渡った。

「・・―――っ・・・・・」

・・・・・まさか。咄嗟にクリアを使ったせいで、制御がうまくいかなかったのか。
反動で前方に飛ばしてしまった・・・?

よろよろと後ずさり、目を見開いて自分の両手を凝視する。徐々に息が荒くなる。やがて片手で胸を押さえ、逃げるようにその場を離れて駆け出した。


・・・・・どれほど走っただろうか。もう第4ゲートに着いてもいい頃だが、まだゲートへの案内表示は見えてこない。気が動転したせいで道順を間違えたのかも知れない・・・だが今はそんなことを考えている余裕はなかった。

やがて身体が限界を迎え、速度を落として止まり・・・膝をつく。荒く痛々しい呼吸を繰り返しながら肩を落とした。

少し休んで息を整えると、壁に手をついて立ち上がり再び走り出す。踏み出すたびに足に激痛が走り肺が焼けそうに痛んだが、歯を食い縛って耐えた。

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━━─━─━─━─

「・・・・対象は高速で移動しており腕を撃ち落とすのは難しいです、サー。どうしますか?」

「・・やむを得ん、頭を狙え。これ以上犠牲者を出すわけにもいかん」

その頃総司令部のバルコニーでは、その様子をモニターで見ていたギルテック元帥とスナイパーが話をしていた。
目標は第4ゲートを目指して移動していることがわかり、そこに辿り着くためには一度僅かに基地の外へ出て迂回する必要がある。
外へ出てきたその一瞬を狙うのだ。

「いいか、チャンスは一度きりだ。必ず仕留めろ」

「ええ。わかってます・・・」

・・・・・・・・そして数十秒後。白い実験着を鮮血に染めた“それ”の姿が確認された。スナイパーは呼吸を止めてじっくりと狙いを定め・・・・・撃った。

頭部を撃ち抜かれ、“それ”は動きを止めて地面に崩れた。・・・やがて地面に血だまりが広がる。

「・・・・・・・」