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伝説の超ニート トロもず
伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:Ruineme Inquitach 記録008

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「・・・・・・・・エージェント部隊はまだ戻ってきていない。死体の確認を頼む」

・・エレベーターで地上に降り、スナイパーは複雑な気持ちで歩を進める。彼も“それ”がかつてどのような存在だったかを知っていた。温厚で人を喜ばせる性格だったものが、人工知能の埋め込みで変わってしまったのだということを。

血だまりの上に倒れ伏し息絶えた“それ”の身体を見下ろし彼はため息をつく。そして呟いた。

「・・・ワン・・・・・すまない。こうするしかなかったんだ・・・」

小さく十字を切ると、スナイパーは死体に背を向ける。そしてノーメマイヤーの小型端末に向かい、死体回収のための人員の要請をしたその直後

「デズモンドッ!!」

無線からスナイパーの名を大声で呼ぶギルテック元帥の声が吐き出された。

彼が驚いて振り返る。そこにはただ乾いていない血だまりがあるだけだった。

「・・・――!?」

ぼきり、と何か硬いものをへし折るような音が鳴った。
――――――――――――――――――
――――――――――――


・・・・“ワン”が向かったという第4ゲートを目指して移動を続けていると、またしても地面に倒れている人間の姿があった。

両足を折られている。

「・・・・・嘘よ・・・あの子が、こんな」

「・・アリー。・・・ひょっとしたらもう、・・・・・あいつは・・・・・」

「走るのをやめて歩き出したようだ。残り53ヤード。向かうか?」

無表情でソロは荒い息をつくベルティーニ博士を見下ろした。彼女は一瞬だけ言い淀み、しかしすぐに顔を上げてはっきりと言った。

「・・あの子を迎えに行くわ・・・」

「・・・・・・アリー」

「大丈夫よ。怖がらせてしまうといけないから、私一人だけで行くわ。貴方たちはここで待って・・・その人の治療をしてあげて」

そして走り出し、そのまま基地の通路の中へ入っていった。


・・・少し走っただけで、ベルティーニ博士は前方を歩く“それ”の後姿を視認することができた。
息を呑み、駆け寄りながら声を張り上げる。

「・・ワン・・・!!」

・・ふと、“それ”の足が止まった。ほとんど同時にベルティーニ博士も立ち止まる。
・・・・・・・・・“それ”が僅かに振り返り、こちらを見た。

つい先程まで自分の隣にいた彼と全く同じ髪と瞳の色。同じ作りの顔。
・・胸の鼓動が忙しなくなり、手に汗が滲む。

“それ”は彼女の姿を確認すると、ゆっくりと体の向きを変えこちらを向いた。

「・・・・・・・おはようございます、ベルティーニ博士」

そして穏やかで落ち着いた表情で、丁寧に挨拶をした。・・・・・・・・・だが。何かおかしい。
博士は一瞬感じた違和感の正体を探り、そしてすぐに見つけた。

今は朝ではない。完全に夜の時間帯だ。なぜ・・・?

言葉を返せずにいる彼女に微笑みかけながら“それ”は再度口を開く。

「今朝はカーター博士からデータのバックアップを頼まれてしまいまして。申し訳ありません・・・コーヒーの用意はまだなんです」

・・・・全く要領を得ない言動。ベルティーニ博士は額に冷や汗が流れるのを感じた。

「ワン・・・?な・・・何を言ってるの?あなた・・・」

「・・それから、シャルルがまた上で迷子になっていると聞いたので・・・今から迎えに行ってきますね。全くあの子は・・・いつになったら廊下の構造を覚えてくれるのやら・・・」

穏やかな笑顔でそう言うと、“それ”はゆっくりと頭を下げて彼女に背を向け、歩き出した。

「・・・・。・・・ま、待って・・・。違うの、あなたは・・・・あなたはもう・・・・・・」

声が震える。・・・手を伸ばして追いかけようとしたが、足に力が入らなかった。
そのまま膝をつき、地面にへたり込む。

・・・あまりにも大きなショックだったのだろう。本当の現実と、彼が望む空想の現実との境目がなくなってしまったのだ。
ベルティーニ博士は全てを察した。

「・・・・・・・・・・」

・・・・・両目と喉が燃え滾るように熱くなり、締め付けられるような痛みがじわじわと喉の奥から上がってくる。・・気付いた時にはもう遅く、涙がはらはらと溢れ出ていた。
奇妙な脱力感と、自分の中でとてつもなく大きな何かが壊れて崩れ去ったように思われる喪失感。

・・両手で鼻と口を押さえ、たがが外れたように流れ続け床に落ちていく自分の涙をしばらく見つめていた。

「・・・・・・・・・・・・アリー。・・・もういいんだ、もう・・・。・・・・・・・」

後からこっそり追いかけてきていたベクスター博士が、しゃがみこんで彼女の背中をさする。これはひょっとすると、死に目に会うよりも辛い光景を見させてしまったのではないかと危惧しながら。

「・・・ここで諦めて見放すか、追いかけて説得するかで大きく道は分かれるぞ。どうする?」

スワードソン博士と共に背後からゆったりと歩み寄り、ソロが問う。

小さく嗚咽を噛み殺し、数回にわたって深呼吸を続けていたベルティーニ博士は座り込んだまま、震える声で答えた。

「・・・・追いかけるに決まっているわ・・・でも、・・・少し時間が欲しいの。少しだけでいい。・・・それでも間に合うかしら・・・?」

「アリー、もう・・・」

「いいのよ。・・お気持ちは有り難いけれど私の心配なんてしなくていいわ。私を心配するなら、1年前に戻ってあの会議で私に味方して」

「・・・・・・・。・・・はは、それだけキツい嫌味を言えるなら平気か・・・」

「了解した。じゃ、なるべく早めに頼む」
――――――――――――――――――
――――――――――――


「・・ソロ。あの人達は一体何をしてるんだ?何かを追いかけてるように見えるが」

「ああ、そうなんだ。まあ何を追いかけてるかはもうじきわかる。きっと驚くぞ」

座り込んでいる女性の隣に、あの着崩した白衣が印象的な男性がしゃがんでいる。
後方からそれを眺めていると、そのさらに後方から新たに2人の人間が近付いてきた。

「・・・どういうことだ。デルタ班から001に酷似した何者かとその他複数人が奴の後を追っていると報告があった。一体何のつもりだ?」

「よう、“コーヒー豆”元帥。もう薄々気付いてるんじゃないのか?あんたの部下の兵隊どもではあいつを止められない。もっと優秀で大きな戦力を持つ存在が必要になるだろう?」

「・・何の話をしている?それよりも、そいつらは一体何者だ」

「だから、それを今から説明してやろうって話だよ。今あんたとグレー大尉だけなのは都合がいい。まだアルカディアから説明を受けてないはずだ。
俺が別の宇宙から来た存在だってことは知ってるだろ?彼らも同じで、それぞれが俺と同じ宇宙の別の世界から集められた。この世界を破滅から救うために破壊神にここへ派遣されてきた者たちだ。以上」

「・・・・・は?」

「説明終わり。というわけでこれから危険な状態になるから、すぐに兵隊どもを撤退させてくれ。あんたがメンツ上応じられないのなら俺達で撤退させることもできるが」