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地球最後の一日3

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「何で全員で入る必要があるんだよ・・・!」

ここは風呂。日本の家の、大浴場だ。

「え~つれないなぁ~坊ちゃーん」

うるさいので、とりあえず拳をお見舞いしておく。

「お前ら、風呂ではすこしくらい静かにしないか!!」

そしてドイツが怒鳴る。

いつもの光景だ。

なのに、この胸のわだかまりは何なのだろう。

(やっぱ・・・言いたい・・・。日本に・・・好きって・・・)

決心した。

今日、地球が終わる前に日本に・・・・・・・・。

「イギリスさん?どうかされましたか?」

「ん、あぁ、なんでもない」

(そんなことより・・・、日本のその格好は色々毒だろ・・・・・)

白い素肌。腰まわりをのぞいて、あらわになった体。

俺の頬が赤くなったのを察したのか、フランスが満面の笑みでこちらを見てくる。

正直、殴りたい。

「ヴェ~ドイツドイツー、洗ってあげるよ~」

「な!?どこを触って、おいイタリアアアアアアアアアアア!」

隣で日本が荒く呼吸をしているが、気にしないことにした。

それぞれ体を流し終わり、また日本の部屋へと戻って来た。

「やっぱり日本の風呂はいいあるな!」

ホカホカと温まり、体も芯からほぐれた気がする。

「では・・・そろそろ寝るとしますか」

「えー、まだ遊び足りないんだぞ・・・」

「まあまあアメリカさん、また明日も早いのですから・・」

わざと、日本は”明日”と言った。

日本の気持ちを察したのか、いつもはうるさいアメリカも、口を閉じる。

「それでは皆さん、おやすみなさい」

また明日・・・・。

日本はそう言うと、部屋の灯りを消し、静かに布団の中へ入った。

地球最後まであと3時間。

作品名:地球最後の一日3 作家名:新山由宇