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はろ☆どき
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もきゅもきゅ兄さん【冬コミ89 無配】

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 皆が思案し始めるのを他所に、ロイは楽しげにエドワードを揶揄いつつ手を伸ばして紙袋から肉まんを一つ取った。
「すまんすまん。では、お詫びに私の分の肉まんを君にあげるから。執務室で報告書を読む間、それを食べていたまえ」
 とかなんとか言いながら、未だぎゃんぎゃん騒いでいるエドワードの背中をさりげなく押して、執務室へ向かっていった。片手に肉まん、片手に報告書を持ったまま。
 そしてパタリと扉が閉じ、二人して執務室の向こうへと消えていったのである。分厚い防音扉の効果か、エドワードの声もパッタリと聞こえなくなり、司令室に静けさが訪れた。
「あれ……なんかまんまと連れてかれちゃいましたね、兄さんてば」
 アルフォンスがポツリと呟く。
「……さあ、せっかくだから冷めないうちにいただきましょうか。アルフォンス君、差し入れありがとう。皆、今お茶を入れてくるから休憩にしましょう」
「アイ、マム……」
 誰も意を唱えるものはない。むしろ、今見た光景を忘れるためにも、休憩して文字通りお茶を濁したい気分だった。
「……ごちそうさま」
 誰かがぼそりと呟いた言葉は、アルフォンスに対する謝意だったのか、それとも――。



 ある寒い冬の日の東方司令部の一角で、ほっこりしたようなどっと疲れたような一幕だった。



――完――