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同調率99%の少女(6) - 鎮守府Aの物語

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「……うん。そーだね。でもそのためにあたしはまだまだ那珂としてあの鎮守府で活躍しないといけない。夢のために戦うにせよ、世界のために戦うにせよ、あたし一人の力じゃ続けられない。一緒に戦ってくれる仲間が必要なんだもん。夢は戦いが終わってからでもいーかなって、さっき校長が話してくれたおばあちゃんの話で思ったの。もちろん艦娘の活動する間に、努力に見合うだけの報酬として、アイドルや女優になれればっていうのが、今想像するベストかなぁ。」
 三人にそう語る那美恵の表情は僅かに憂いを含んだ、どこかさみしげな色を見せる笑顔だった。
「会長だったら、艦娘やりながらアイドルってのもふつーに実現できそうでおっそろしいなぁ〜。そうなったら俺ら、アイドルの知り合いってことだし。」
 三戸はアイドルという言葉に乗って想像をしてみるのだった。

 和子は今後の展開について那美恵に確認した。
「会長。それで艦娘部設立に向けて今後はどうしましょう?」
「そうそう。それだよわこちゃん。今日は始まりの始まりってだけだしね。」
「俺達だけですぐできそうなことってないっすかね?」と三戸。
 那美恵はうーんと唸りながら3〜4秒して答える。
「先生たちのほうの都合もあるだろーし、今は何もないかな。」

 その日は校長を説得して鎮守府Aと高校が提携できる決まった日なだけであり、艦娘部設立はこれからが本番だということを改めて意識した4人。夕方にかかるその日のその時間、それ以上の進展はなかった。やることはないがために、那美恵と三千花はまだ冷めやらぬ興奮の発散のしどころを見出せないででいる。これ以上話していても冷静になれないと判断し、一息ついてクールダウンするために帰宅の途につくことを決めた。
 帰路、久々に生徒会メンバー4人で一緒に帰り道をのんびりと歩む。どうしても興奮収まらない那美恵は3人を途中にあるカラオケ店に誘い、しばし気分を発散させた後帰宅した。

 その日の夜、那美恵はまだ興奮が冷めていなかったため、中々寝付けないでいた。そのため翌日は珍しく寝坊し、慌てて朝ごはんを口にして飛び出す光景が繰り広げられるのだった。