機動戦士ガンダムRSD 第16話 インド洋の死闘
ミネルバとガーティー・ルーは、戦闘準備に入った。
「艦隊は、○九○○出港。
第一戦闘配備発令。
整備各班、戦闘ステータススタンバイ」
ガーティー・ルーでは、オペレーターが艦内アナウンスで戦闘準備を命じていた。
「いきなりフェニックスストライカーパックでフルブーストか?」
整備員の1人が装備状況を確認した。
「ファントムペインは、無茶するよ」
整備員の1人は、ファントムペインの無謀さにあきれていた。
※
旧インドネシア共和国のスマトラ島では、インド洋前線基地が建設していた。
ここは、対トリントン前線基地としての役割が期待され既にウィンダムやダガーLが配備されていた。
「当部隊のウィンダムを全機出せだと?
なにを巫山戯たことを言っている?」
インド洋前線基地司令官にネオ大佐がとんでもない命令を出した。
「巫山戯てるのは、どっちさ?
相手は、死神と皇帝がいるα艦隊だぞ?
それでも落とせるかどうか怪しいというのに。
この間のコーラル海海戦のデータをあんたは、見てないのか?」
ネオ大佐は、イライラした口調で言った。
「そういうことを言っているのでは、ない。
我々は、ここに対トリントン前線基地を造るために派遣された部隊だ。
その任務もままならないまま貴官にモビルスーツなど派遣できるはずないだろ」
インド洋前線基地司令官は、自分たちに与えられた任務も完了してないのにモビルスーツを派遣ができないと反論した。
「その基地も何もすべては、コロニー軍を討つためだろう?
寝ぼけたこと言ってないでとっとと全機だせ。
α艦隊は、俺たちが沈めるからそこの防衛はダガーLで充分だ」
ネオ大佐は、不安要素はないと断言した。
「いやしかし」
インド洋前線基地司令官は、なお食い下がろうとした。
「命令だ。
急げよ」
ネオ大佐は、そういうと通信を切った。
「カオス、ガイア、アビスは?」
ネオ大佐は、副艦長にカオスガンダム、ガイアガンダムとアビスガンダムの状況を質問した。
「全機発進準備完了です」
副艦長が答えた。
「よし、ガーティー・ルーとミネルバは所定の場所を動くなよ」
そういうとネオ大佐は、ブリッジを去った。
イワン艦長と副艦長が敬礼し答えた。
※
アクシズでは、今日もシグマン少佐とマーネリー軍曹がデートをしていた。
しかし楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまった。
「さて、そろそろ帰るか」
シグマン少佐は、時計を見ながらそういった。
「はい」
マーネリー軍曹は、少し残念そうにうなずいた。
「ちょっと公園にでも寄って帰るか?」
シグマン少佐は、マーネリー軍曹をまた公園に誘った。
「でも公園に寄るとη艦隊の誰かに見られる可能性がありますよ」
マーネリー軍曹は、η艦隊の誰かに見られ冷やかされる可能性を指摘した。
「そうか、それじゃあ時間も結構あるし隣町まで行ってみるか」
シグマン少佐は、時計を見ながら提案した。
「それなら行きます」
マーネリー軍曹は、嬉しそうに言った。
2人は、隣町に来た。
「すっかり冬だな」
シグマン少佐は、寒がりながらそうぼやいた。
アクシズは、季節があり今は真冬日に設定されていた。
※
ガーティー・ルーは、モビルスーツ隊の発進準備に入った。
「X14Sカオス、発進スタンバイ」
オペレーターがそういうとハッチが開いた。
発進準備は、すべて整った。
「スティング・オークレー、カオス発進する」
スティング少尉がそういうとカオスガンダムが発進した。
「アウル・ニーダ、アビス出るよ」
アウル少尉がそういうとアビスガンダムが発進しモビルアーマーに変形すると海中に潜り潜航した。
※
インド洋前線基地からは、ウィンダムが全機発進した。
インド洋前線基地建設のため徴用され離れ離れになり基地近くのフェンスに集まった家族や徴用され強制労働されていた地元住民もその光景を見ていた。
「ええい。
ファントムペインめ」
司令官も司令室の窓からその光景を見ながらそうぼやいた。
※
ガーティー・ルーでは、ガイアガンダムの発進準備も完了した。
「ステラ・ルーシェ、ガイア発進する」
ガイアガンダムは、飛行も潜水もできないためグゥルに載って発進した。
そしてカラミティEも発進準備が完了した。
「これでケリがつけば御の字だがね」
そういうとネオ大佐は、グリーン・ノア1宙域でのサオトメとの戦闘を思い出していた。
「ネオ・ロアノーク、カラミティE出るぞ」
カラミティEにフェニックスストライカーパックを装備し発進した。
※
「ゾノの発進、急がせい」
ニーラゴンゴの艦長の命令でハッチが開放しゾノ小隊が発進した。
※
その頃α艦隊は、順調に航行を続けていた。
しかしレーダーが機影を捉えた。
「艦長」
ヘルマン中尉がマーカー艦長を呼んだ。
マーカー艦長は、ヘルマン中尉の方を見た。
「総員、第一戦闘配備。
パイロットは、搭乗機にて待機せよ」
エルヴィン中尉が艦内放送で皆に呼びかけた。
「熱紋照合。
ウィンダムです。
数30」
ヘルマン中尉が機種と機数を報告した。
「30か」
マーカー艦長は、冷静だった。
「内3機は緑色ガンダム、黒色ガンダムに新型白兵戦型ガンダムです」
エルヴィン中尉が叫ぶように報告した。
「あの部隊だと言うのか?
一体どこから?
付近に母艦は?」
マーカー艦長は、先とは打って変わって冷静さを欠いた。
「確認できません」
エルヴィン中尉が不思議そうに報告した。
「またミラージュコロイドか?」
ミハイル副艦長が思い出したように言った。
「海で?
有り得ないだろ?」
マーカー艦長は、ミラージュコロイドの原理を熟知していたためその可能性はないと否定した。
ミハイル副艦長もそれがわかり冷静になった。
「あれこれ言ってる暇は、ないな。
ブリッジ遮蔽。
対モビルスーツ戦闘用意。
僚艦との回線固定」
マーカー艦長が命令を出した。
※
「グラディス艦長」
ミネルバでは、アスラン中将がブリーフィングルームから通信を入れた。
タリア艦長は、まさかアスラン中将から通信が来るとは思っていなかったため驚いた。
「サオトメですか?」
アスラン中将は、敵の正体を聞いた。
「ええ。
どうやらまた待ち伏せに引っかかったようだわ。
毎度毎度人気者は、辛いわね。
既に回避は、不可能よ。
本艦も戦闘に入ります。
貴方は?」
タリア艦長は、状況を伝えるとアスラン中将に出撃するか否かを聞いた。
そう聞かれてアスラン中将は、はっとなった。
「私には、貴方への命令権はないわ」
タリア艦長には、アスラン中将への命令権はなかった。
「私も出ます」
アスラン中将は、決断した。
「いいの?」
タリア艦長は、確認するように質問した。
「確かに指揮下には、ないかもしれませんが今は私もこの艦の搭乗員です。
私も残念ながらこの戦闘は、不可避と考えます」
「艦隊は、○九○○出港。
第一戦闘配備発令。
整備各班、戦闘ステータススタンバイ」
ガーティー・ルーでは、オペレーターが艦内アナウンスで戦闘準備を命じていた。
「いきなりフェニックスストライカーパックでフルブーストか?」
整備員の1人が装備状況を確認した。
「ファントムペインは、無茶するよ」
整備員の1人は、ファントムペインの無謀さにあきれていた。
※
旧インドネシア共和国のスマトラ島では、インド洋前線基地が建設していた。
ここは、対トリントン前線基地としての役割が期待され既にウィンダムやダガーLが配備されていた。
「当部隊のウィンダムを全機出せだと?
なにを巫山戯たことを言っている?」
インド洋前線基地司令官にネオ大佐がとんでもない命令を出した。
「巫山戯てるのは、どっちさ?
相手は、死神と皇帝がいるα艦隊だぞ?
それでも落とせるかどうか怪しいというのに。
この間のコーラル海海戦のデータをあんたは、見てないのか?」
ネオ大佐は、イライラした口調で言った。
「そういうことを言っているのでは、ない。
我々は、ここに対トリントン前線基地を造るために派遣された部隊だ。
その任務もままならないまま貴官にモビルスーツなど派遣できるはずないだろ」
インド洋前線基地司令官は、自分たちに与えられた任務も完了してないのにモビルスーツを派遣ができないと反論した。
「その基地も何もすべては、コロニー軍を討つためだろう?
寝ぼけたこと言ってないでとっとと全機だせ。
α艦隊は、俺たちが沈めるからそこの防衛はダガーLで充分だ」
ネオ大佐は、不安要素はないと断言した。
「いやしかし」
インド洋前線基地司令官は、なお食い下がろうとした。
「命令だ。
急げよ」
ネオ大佐は、そういうと通信を切った。
「カオス、ガイア、アビスは?」
ネオ大佐は、副艦長にカオスガンダム、ガイアガンダムとアビスガンダムの状況を質問した。
「全機発進準備完了です」
副艦長が答えた。
「よし、ガーティー・ルーとミネルバは所定の場所を動くなよ」
そういうとネオ大佐は、ブリッジを去った。
イワン艦長と副艦長が敬礼し答えた。
※
アクシズでは、今日もシグマン少佐とマーネリー軍曹がデートをしていた。
しかし楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまった。
「さて、そろそろ帰るか」
シグマン少佐は、時計を見ながらそういった。
「はい」
マーネリー軍曹は、少し残念そうにうなずいた。
「ちょっと公園にでも寄って帰るか?」
シグマン少佐は、マーネリー軍曹をまた公園に誘った。
「でも公園に寄るとη艦隊の誰かに見られる可能性がありますよ」
マーネリー軍曹は、η艦隊の誰かに見られ冷やかされる可能性を指摘した。
「そうか、それじゃあ時間も結構あるし隣町まで行ってみるか」
シグマン少佐は、時計を見ながら提案した。
「それなら行きます」
マーネリー軍曹は、嬉しそうに言った。
2人は、隣町に来た。
「すっかり冬だな」
シグマン少佐は、寒がりながらそうぼやいた。
アクシズは、季節があり今は真冬日に設定されていた。
※
ガーティー・ルーは、モビルスーツ隊の発進準備に入った。
「X14Sカオス、発進スタンバイ」
オペレーターがそういうとハッチが開いた。
発進準備は、すべて整った。
「スティング・オークレー、カオス発進する」
スティング少尉がそういうとカオスガンダムが発進した。
「アウル・ニーダ、アビス出るよ」
アウル少尉がそういうとアビスガンダムが発進しモビルアーマーに変形すると海中に潜り潜航した。
※
インド洋前線基地からは、ウィンダムが全機発進した。
インド洋前線基地建設のため徴用され離れ離れになり基地近くのフェンスに集まった家族や徴用され強制労働されていた地元住民もその光景を見ていた。
「ええい。
ファントムペインめ」
司令官も司令室の窓からその光景を見ながらそうぼやいた。
※
ガーティー・ルーでは、ガイアガンダムの発進準備も完了した。
「ステラ・ルーシェ、ガイア発進する」
ガイアガンダムは、飛行も潜水もできないためグゥルに載って発進した。
そしてカラミティEも発進準備が完了した。
「これでケリがつけば御の字だがね」
そういうとネオ大佐は、グリーン・ノア1宙域でのサオトメとの戦闘を思い出していた。
「ネオ・ロアノーク、カラミティE出るぞ」
カラミティEにフェニックスストライカーパックを装備し発進した。
※
「ゾノの発進、急がせい」
ニーラゴンゴの艦長の命令でハッチが開放しゾノ小隊が発進した。
※
その頃α艦隊は、順調に航行を続けていた。
しかしレーダーが機影を捉えた。
「艦長」
ヘルマン中尉がマーカー艦長を呼んだ。
マーカー艦長は、ヘルマン中尉の方を見た。
「総員、第一戦闘配備。
パイロットは、搭乗機にて待機せよ」
エルヴィン中尉が艦内放送で皆に呼びかけた。
「熱紋照合。
ウィンダムです。
数30」
ヘルマン中尉が機種と機数を報告した。
「30か」
マーカー艦長は、冷静だった。
「内3機は緑色ガンダム、黒色ガンダムに新型白兵戦型ガンダムです」
エルヴィン中尉が叫ぶように報告した。
「あの部隊だと言うのか?
一体どこから?
付近に母艦は?」
マーカー艦長は、先とは打って変わって冷静さを欠いた。
「確認できません」
エルヴィン中尉が不思議そうに報告した。
「またミラージュコロイドか?」
ミハイル副艦長が思い出したように言った。
「海で?
有り得ないだろ?」
マーカー艦長は、ミラージュコロイドの原理を熟知していたためその可能性はないと否定した。
ミハイル副艦長もそれがわかり冷静になった。
「あれこれ言ってる暇は、ないな。
ブリッジ遮蔽。
対モビルスーツ戦闘用意。
僚艦との回線固定」
マーカー艦長が命令を出した。
※
「グラディス艦長」
ミネルバでは、アスラン中将がブリーフィングルームから通信を入れた。
タリア艦長は、まさかアスラン中将から通信が来るとは思っていなかったため驚いた。
「サオトメですか?」
アスラン中将は、敵の正体を聞いた。
「ええ。
どうやらまた待ち伏せに引っかかったようだわ。
毎度毎度人気者は、辛いわね。
既に回避は、不可能よ。
本艦も戦闘に入ります。
貴方は?」
タリア艦長は、状況を伝えるとアスラン中将に出撃するか否かを聞いた。
そう聞かれてアスラン中将は、はっとなった。
「私には、貴方への命令権はないわ」
タリア艦長には、アスラン中将への命令権はなかった。
「私も出ます」
アスラン中将は、決断した。
「いいの?」
タリア艦長は、確認するように質問した。
「確かに指揮下には、ないかもしれませんが今は私もこの艦の搭乗員です。
私も残念ながらこの戦闘は、不可避と考えます」
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第16話 インド洋の死闘 作家名:久世秀一