機動戦士ガンダムRSD 第16話 インド洋の死闘
アスラン中将は、指揮下にないからと出撃せずにこのまま死ぬ気はなかった。
「なら発進後のモビルスーツの指揮をお任せしたいわ。
いい?」
タリア艦長は、アスラン中将にミネルバのモビルスーツ隊の指揮を任せた。
「解りました」
そこで通信が切れた。
※
リーン・ホースJr.では、マン・マシーン隊の発進準備が進められていた。
「何か嫌な予感がする。
カイル中隊は、待機していてくれ」
サオトメは、自分の部下で中隊長のカイル・ストーム中佐に待機命令を出した。
※
「インパルス、セイバー、ザク発進願います」
メイリン軍曹がモビルスーツの発進命令を出した。
アスラン中将は、昇降リフトでコックピットまで上がった。
「シルエットハンガー1号を開放します。
フォースシルエットスタンバイ。
シルエットフライヤーを中央カタパルトにセットします。
気密シャッター閉鎖。
非常要員は、待機してください。
中央カタパルトオンライン。
発進位置にリフトアップします。
コアスプレンダー全システムオンライン。
発進待機願います」
シン中尉は、コアスプレンダーのシステムを起動させた。
「X29Sセイバー、
アスラン機、
発進スタンバイ。
全システムオンラインを確認しました」
アスラン中将もセイバーガンダムのシステムを起動させた。
「気密シャッターを閉鎖します。
カタパルトスタンバイ確認」
セイバーガンダムは、発進位置に移動していた。
「ミネルバ隊に告ぐ」
アスラン中将がミネルバ所属の全モビルスーツに通信を開いた。
「はい」
シン中尉が返事をした。
「発進後の戦闘指揮は、俺が執ることになった」
アスラン中将が自分の指揮下に入ることを伝えた。
それにシン中尉が驚いた。
「いいな?」
アスラン中将が良いかどうか確認した。
「了解」
シン中尉は、喜びながら答えた。
「射出システムのエンゲージを確認。
カタパルト推力正常。
進路クリア。
コアスプレンダー発進、どうぞ」
メイリン軍曹が発進準備が完了したことを伝えた。
「シン・アスカ、コアスプレンダー行きます」
コアスプレンダーが出撃した。
「チェストフライヤー射出、どうぞ」
次にチェストフライヤーが発進した。
「レッグフライヤー射出、どうぞ」
次にレッグフライヤーが射出した。
「シルエットフライヤー射出、どうぞ」
最後にシルエットフライヤーが発進した。
「右舷ハッチ開放。
セイバー発進、どうぞ」
メイリン軍曹が発進準備が完了したことを伝えた。
「アスラン・ザラ、セイバー発進する」
セイバーガンダムが発進した。
全フライヤーとコアスプレンダーが合体しフォースインパルスガンダムが現れた。
※
「敵モビルスーツ展開」
リーン・ホースJr.では、敵の動きが報告されていた。
「シウス、主砲、副砲起動。
ミサイル発射管1番、2番、全門地上ミサイル装填」
ミハイル副艦長は、火器関係の命令を出した。
※
出撃したマン・マシーン隊は、順調にモビルスーツ隊との距離を縮めていた。
その時レーダーが警告音を出した。
「なんだあの機体は?」
ホーク中尉は、レーダーを解析するとアンノウンが映っていた。
サオトメは、レーダー解析を行ってみた。
「また新型か。
スエズ基地で?
地球軍は、凄いね」
サオトメは、地球軍の開発力と国力に脱帽していた。
「あんなもの」
そういうとホーク機は、新型に向かっていった。
「おいおいホーク。
まあいい。
俺は、馴染みのあっちをやらせてもらう」
そういうとサオトメは、狙いを換装合体型ガンダムに向けた。
※
サイジョウ元帥は、1機のウィンダムをメガビームライフルの3発目で撃墜した。
「数ばかりゴチャゴチャと」
そういうと1機のウィンダムをメガビームライフルで撃墜した。
「見せてみろ力を。
この新顔」
ホーク中尉は、そういうとビームライフルと60mmバルカン砲を新型ガンダムに撃った。
しかし新型ガンダムは、雲に隠れ回避すると雲から現れモビルアーマーに変形しそばを通り過ぎた。
「変形した?」
それには、ホーク中尉も驚いた。
すると新型ガンダムは、上空に上がるとそのまま急降下しながらこちらにビームを撃ってきた。
ホーク中尉は、シールドで防ぎながら回避した。
サイジョウ元帥は、メガビームライフルで2機のウィンダムを立て続けに撃墜したが集中砲火を受けた。
「こんな奴等にやられるか」
サイジョウ元帥は、ガンダムサイガー改を急降下させるとウィンダムが1機追撃してきた。
それを確認すると機体を急上昇させた。
ウィンダムは、追従できずに隙が生まれた。
そこを見逃さずメガビームライフルの2発目で撃墜した。
※
それは、ネオ大佐も確認した。
「なるほどね」
なぜ敵パイロットが『皇帝』と呼ばれているかネオ大佐は、わかった。
そして黒いガンダムサイガーに60mm高ビームライフルを撃った。
しかしシールドで防がれた。
ネオ大佐は、黒いガンダムサイガーの近くを飛行した。
※
それは、サイジョウ元帥も気付き新型白兵戦型ガンダムにメガビームライフルを撃った。
しかし雲に隠れられ命中しなかった。
そして敵は、雲に隠れたまま正確な射撃で攻撃してきた。
痺れを切らしガンダムサイガー改が雲に近づくと新型白兵戦型ガンダムが雲から現れ脇をものすごい速度で通り過ぎた。
「雲遁の術の持ち主か?」
サイジョウ元帥は、敵パイロットが忍者ではないかと疑った。
新型白兵戦型ガンダムにメガビームライフルを連射するがパイロットの技量が高く命中しなかった。
新型白兵戦型ガンダムは、雲に隠れ攻撃しこちらが雲に近づくと雲から出て他の雲に逃げるを守った。
※
「あんまりいい気になるなよ、皇帝さん」
ネオ大佐は、そういうと黒いガンダムサイガーにビームライフルを2発撃った。
しかし回避された。
※
シン中尉は、白いガンダムサイガーに追撃され海面すれすれを飛行しようと考えた。
※
「ボヤボヤするな。
連携して追い込むんだ」
サオトメは、小隊を率いて合体換装型ガンダムにビームライフルを連射した。
たまらず合体換装型ガンダムは、高度を上げたがそこでもガイヤス・ギヤ小隊がビームライフルを構えて待っておりビームライフルを連射してきた。
※
「クソ」
シン中尉は、反撃したかったが数が多すぎて反撃に移れなかった。
白いガンダムサイガーがビームライフルを撃ってきた。
シン中尉は、回避するのが精一杯だった。
※
それは、アスラン中将も確認した。
「シン、出過ぎだぞ。
何をやってる」
アスラン中将がシン中尉に警告した。
※
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第16話 インド洋の死闘 作家名:久世秀一