機動戦士ガンダムRSD 第18話 ロ-エングリンを討て
α艦隊は、第2601遊撃艦隊と共に目的地の渓谷に向かっていた。
「間もなくポイントAです」
第2601遊撃艦隊旗艦マゼランでは、オペレーターが現在位置を報告した。
「エコーからのシグナルは?」
艦長席の隣に立つウォン司令官が質問した。
「まだです」
オペレーターが答えるとウォン司令官がを見た。
エコーからのシグナルは、もうそろそろ来てもいいからだ。
※
「カーゴハッチの用意は、いいな?」
マーカー艦長がミハイル副艦長に質問した。
「はい」
ミハイル副艦長が答えた。
「ポイントA通過後は、第二戦闘配備に移行する。
パイロットは、ブリーフィングルームへ集合」
マーカー艦長がエルヴィン中尉に命令した。
「了解」
エルヴィン中尉が答えた。
※
コロニー軍にコンタクトをとろうとする反ユーラシア連邦のレジスタントのコニール・アルメタは、ジープに載ってコロニー艦隊との合流ポイントに急いでいた。
合流ポイントに着くとコロニー艦隊を確認しシグナルを送った。
そして再びジープを走らせ資料に描いてあった軍艦の下にもぐった。
するとカーゴハッチが降りてきた。
そこにジープを乗せるとカーゴハッチが上昇した。
コニールは、口あて眼鏡を外すと興味深そうに艦内を見渡した。
※
ブリーフィングルームには、続々とパイロットが集合していた。
「現地協力員ということは、つまりレジスタンス?」
ジョニー中尉がカレン中尉に質問した。
「まあそういうことじゃない?
だいぶ酷い状況らしいからね、ガルナハンの街は」
カレン中尉もおそらくそうだろうと考えた。
そこにミハイル副艦長、コニールとサイジョウ元帥が入室した。
皆は、立ち上がりミハイル副艦長とサイジョウ元帥に敬礼した。
2人も皆に敬礼で返した。
2人が敬礼をやめたので皆も敬礼をやめた。
「あんな子も戦わねばならない状況とは」
サオトメは、コニールを悲しそうに見るとそういった。
コニールは、サオトメの目つきが気に食わなかった。
「着席」
ミハイル副艦長の命令で皆が着席した。
「さあいよいよだぞ。
では、これよりラドル隊と合同で行うガルナハン・ローエングリンゲート突破作戦の詳細を説明する。
だが知っての通りこの目標は、難敵である。
以前にもウォン中将が突破を試みたが結果は、失敗に終わっている。
そこで今回は、サイジョウ元帥」
ミハイル副艦長がそういうとサイジョウ元帥が驚きミハイル副艦長を見た。
「代わってください。
どうぞ。
あとは、元帥から」
ミハイル副艦長が後をサイジョウ元帥に引き継がせた。
「わかった」
サイジョウ元帥がそういうと部屋が暗くなり正面モニターに周辺地図が映った。
ミハイル副艦長、コニールとサイジョウ元帥が左右に分かれた。
「ガルナハン・ローエングリンゲートと呼ばれる渓谷の状況だ」
サイジョウ元帥が指示棒で目標を指示した。
「この断崖の向こうに街がありその更に奥に火力プラントがある。
こちら側からこの街にアプローチ可能なラインはここのみ。
だが敵の陽電子砲台は、この高台に設置されており渓谷全体をカバーしていて何処へ行こうが敵射程内に入り隠れられる場所はない。
超長距離射撃で敵の砲台もしくは、その下の壁面を狙おうとしてもここにはモビルスーツの他にも陽電子リフレクターを装備したモビルアーマーが配備されており有効打撃は望めない。
俺たちは、コーラル海で同様の装備のモビルアーマーと遭遇したな?」
サイジョウ元帥の言葉にパイロットたちは、思い出した。
「はい」
サオトメが答えた。
「そこで今回の作戦だが」
「そのモビルアーマーをぶっ飛ばして砲台をぶっ壊しガルナハンに入ればいいんでしょ?」
サイジョウ元帥が作戦内容を言おうとしたときジョニー中尉が言葉をかぶせてきた。
皆は、その発言にあきれていた。
「それはそうだが俺達は、今どうしたらそうできるかを話してるんだぞ。
ジョニー・パッカード中尉」
サイジョウ元帥もあきれながら言った。
「やれますよ。
やる気になれば」
ジョニー中尉は、自分の腕に絶対の自信がありそんなことを言っていた。
「じゃあやってくれるか?
俺達は、後方で待っていればいいんだな?
突破できたら知らせてもらおうか」
サイジョウ元帥は、ジョニー中尉に冗談交じりに言った。
それにジョニー中尉は、狼狽した。
皆がジョニー中尉を笑った。
ジョニー中尉は、恥ずかしくなった。
「という馬鹿な話は置いといて、ミス・コニール」
サイジョウ元帥がコニールを呼んだ。
「あ、はい」
コニールが返事をした。
「アツシ・サオトメ」
今度は、サイジョウ元帥がサオトメを呼んだ。
「はい」
サオトメが立ち上がった。
「彼がそのパイロットだ。
データを渡してやってくれ」
サイジョウ元帥がコニールにデータを渡すようお願いした。
「こいつが?」
コニールは、驚き半信半疑にサオトメを見た。
「そうだ」
サイジョウ元帥は、冷静に答えた。
コニールは、サオトメを不安そうな目で見た。
「不服かね?」
サオトメは、冷静に質問した。
「この作戦が成功するかどうかは、そのパイロットに懸かってるんだろう?
大丈夫なのか?
こんな奴で」
コニールは、サオトメに大任を任せて大丈夫かどうか疑問だった。
サオトメは、そんなことを言われたのが久々だったので新鮮に感じた。
皆は、サオトメの実力を承知していたため笑いを押し殺していた。
「ミス・コニール」
サイジョウ元帥がコニールをなだめた。
「隊長は、あんたなんだろ?
じゃああんたがやった方がいいんじゃないのか?
失敗したら街のみんなだって今度こそマジ終わりなんだから」
コニールは、隊長であるサイジョウ元帥しか大任を任せられないと感じていた。
「確かに技量は、隊長の方が上だ。
この作戦を絶対に成功させるなら隊長に任せるのが最適だ」
サオトメもサイジョウ元帥の技量は、知っておりその提案には賛成だった。
「サオトメ。
ミス・コニールもやめろ」
サイジョウ元帥が2人の喧嘩を止めた。
「でもその人は、隊長の中でも最優秀なんだ。
そのため戦況全体を見て作戦を立案し成功のため人、武器や物資などを効率よく配備できるんだ。
その人が出来ると判断したから今回の作戦で俺は、大任を任せられたんだ。
生憎コロニー軍は、個人の心情とやらに配慮して無理と思える作戦でもやらせてやろうと思うほどバカな組織じゃない。
無理だと思えば始めから隊長直々にやってくれるさ。
だが俺なら出来ると判断した。
だからこの作戦を採った」
サオトメは、そういうとコニールの前に立った。
「隊長が自信を持ってこの子に言わないから不安がるんでしょ。
『彼ならやれますよ。
大丈夫です。
だからデータを渡してください』と」
サオトメの言葉に皆が注目した。
「彼ならやれますよ。
大丈夫です。
だからデータを」
サイジョウ元帥がそういうとコニールは、サオトメにデータを渡した。
※
ガルナハン攻略艦隊は、作戦開始地点に近づいていた。
「間もなくポイントB。
「間もなくポイントAです」
第2601遊撃艦隊旗艦マゼランでは、オペレーターが現在位置を報告した。
「エコーからのシグナルは?」
艦長席の隣に立つウォン司令官が質問した。
「まだです」
オペレーターが答えるとウォン司令官がを見た。
エコーからのシグナルは、もうそろそろ来てもいいからだ。
※
「カーゴハッチの用意は、いいな?」
マーカー艦長がミハイル副艦長に質問した。
「はい」
ミハイル副艦長が答えた。
「ポイントA通過後は、第二戦闘配備に移行する。
パイロットは、ブリーフィングルームへ集合」
マーカー艦長がエルヴィン中尉に命令した。
「了解」
エルヴィン中尉が答えた。
※
コロニー軍にコンタクトをとろうとする反ユーラシア連邦のレジスタントのコニール・アルメタは、ジープに載ってコロニー艦隊との合流ポイントに急いでいた。
合流ポイントに着くとコロニー艦隊を確認しシグナルを送った。
そして再びジープを走らせ資料に描いてあった軍艦の下にもぐった。
するとカーゴハッチが降りてきた。
そこにジープを乗せるとカーゴハッチが上昇した。
コニールは、口あて眼鏡を外すと興味深そうに艦内を見渡した。
※
ブリーフィングルームには、続々とパイロットが集合していた。
「現地協力員ということは、つまりレジスタンス?」
ジョニー中尉がカレン中尉に質問した。
「まあそういうことじゃない?
だいぶ酷い状況らしいからね、ガルナハンの街は」
カレン中尉もおそらくそうだろうと考えた。
そこにミハイル副艦長、コニールとサイジョウ元帥が入室した。
皆は、立ち上がりミハイル副艦長とサイジョウ元帥に敬礼した。
2人も皆に敬礼で返した。
2人が敬礼をやめたので皆も敬礼をやめた。
「あんな子も戦わねばならない状況とは」
サオトメは、コニールを悲しそうに見るとそういった。
コニールは、サオトメの目つきが気に食わなかった。
「着席」
ミハイル副艦長の命令で皆が着席した。
「さあいよいよだぞ。
では、これよりラドル隊と合同で行うガルナハン・ローエングリンゲート突破作戦の詳細を説明する。
だが知っての通りこの目標は、難敵である。
以前にもウォン中将が突破を試みたが結果は、失敗に終わっている。
そこで今回は、サイジョウ元帥」
ミハイル副艦長がそういうとサイジョウ元帥が驚きミハイル副艦長を見た。
「代わってください。
どうぞ。
あとは、元帥から」
ミハイル副艦長が後をサイジョウ元帥に引き継がせた。
「わかった」
サイジョウ元帥がそういうと部屋が暗くなり正面モニターに周辺地図が映った。
ミハイル副艦長、コニールとサイジョウ元帥が左右に分かれた。
「ガルナハン・ローエングリンゲートと呼ばれる渓谷の状況だ」
サイジョウ元帥が指示棒で目標を指示した。
「この断崖の向こうに街がありその更に奥に火力プラントがある。
こちら側からこの街にアプローチ可能なラインはここのみ。
だが敵の陽電子砲台は、この高台に設置されており渓谷全体をカバーしていて何処へ行こうが敵射程内に入り隠れられる場所はない。
超長距離射撃で敵の砲台もしくは、その下の壁面を狙おうとしてもここにはモビルスーツの他にも陽電子リフレクターを装備したモビルアーマーが配備されており有効打撃は望めない。
俺たちは、コーラル海で同様の装備のモビルアーマーと遭遇したな?」
サイジョウ元帥の言葉にパイロットたちは、思い出した。
「はい」
サオトメが答えた。
「そこで今回の作戦だが」
「そのモビルアーマーをぶっ飛ばして砲台をぶっ壊しガルナハンに入ればいいんでしょ?」
サイジョウ元帥が作戦内容を言おうとしたときジョニー中尉が言葉をかぶせてきた。
皆は、その発言にあきれていた。
「それはそうだが俺達は、今どうしたらそうできるかを話してるんだぞ。
ジョニー・パッカード中尉」
サイジョウ元帥もあきれながら言った。
「やれますよ。
やる気になれば」
ジョニー中尉は、自分の腕に絶対の自信がありそんなことを言っていた。
「じゃあやってくれるか?
俺達は、後方で待っていればいいんだな?
突破できたら知らせてもらおうか」
サイジョウ元帥は、ジョニー中尉に冗談交じりに言った。
それにジョニー中尉は、狼狽した。
皆がジョニー中尉を笑った。
ジョニー中尉は、恥ずかしくなった。
「という馬鹿な話は置いといて、ミス・コニール」
サイジョウ元帥がコニールを呼んだ。
「あ、はい」
コニールが返事をした。
「アツシ・サオトメ」
今度は、サイジョウ元帥がサオトメを呼んだ。
「はい」
サオトメが立ち上がった。
「彼がそのパイロットだ。
データを渡してやってくれ」
サイジョウ元帥がコニールにデータを渡すようお願いした。
「こいつが?」
コニールは、驚き半信半疑にサオトメを見た。
「そうだ」
サイジョウ元帥は、冷静に答えた。
コニールは、サオトメを不安そうな目で見た。
「不服かね?」
サオトメは、冷静に質問した。
「この作戦が成功するかどうかは、そのパイロットに懸かってるんだろう?
大丈夫なのか?
こんな奴で」
コニールは、サオトメに大任を任せて大丈夫かどうか疑問だった。
サオトメは、そんなことを言われたのが久々だったので新鮮に感じた。
皆は、サオトメの実力を承知していたため笑いを押し殺していた。
「ミス・コニール」
サイジョウ元帥がコニールをなだめた。
「隊長は、あんたなんだろ?
じゃああんたがやった方がいいんじゃないのか?
失敗したら街のみんなだって今度こそマジ終わりなんだから」
コニールは、隊長であるサイジョウ元帥しか大任を任せられないと感じていた。
「確かに技量は、隊長の方が上だ。
この作戦を絶対に成功させるなら隊長に任せるのが最適だ」
サオトメもサイジョウ元帥の技量は、知っておりその提案には賛成だった。
「サオトメ。
ミス・コニールもやめろ」
サイジョウ元帥が2人の喧嘩を止めた。
「でもその人は、隊長の中でも最優秀なんだ。
そのため戦況全体を見て作戦を立案し成功のため人、武器や物資などを効率よく配備できるんだ。
その人が出来ると判断したから今回の作戦で俺は、大任を任せられたんだ。
生憎コロニー軍は、個人の心情とやらに配慮して無理と思える作戦でもやらせてやろうと思うほどバカな組織じゃない。
無理だと思えば始めから隊長直々にやってくれるさ。
だが俺なら出来ると判断した。
だからこの作戦を採った」
サオトメは、そういうとコニールの前に立った。
「隊長が自信を持ってこの子に言わないから不安がるんでしょ。
『彼ならやれますよ。
大丈夫です。
だからデータを渡してください』と」
サオトメの言葉に皆が注目した。
「彼ならやれますよ。
大丈夫です。
だからデータを」
サイジョウ元帥がそういうとコニールは、サオトメにデータを渡した。
※
ガルナハン攻略艦隊は、作戦開始地点に近づいていた。
「間もなくポイントB。
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第18話 ロ-エングリンを討て 作家名:久世秀一