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愛ガアル華ノ杜
愛ガアル華ノ杜
novelistID. 59078
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メトロイドプライム3コラプション サムスと銀河連邦

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今回は……天秤にかけるまでもない。私がここで引けば、ダークサムスは次の標的に目を付けるだろう。そうなれば数万の命では済まされない。一つの惑星……いや、全宇宙が奴の手に堕ちる。従う事を強いられる……!
私の役目は「ダークサムス」を倒し、この悪夢の拡散をここで止めることだ。しかし、これは艦隊の隊員達では荷が重すぎる。だから私がここにひとり残り、決着をつければ良いだけの話なのだ。私だけが背負えば良い宿命なのだ……。

「提督……私は必ず奴を倒す……だから……宇宙の平和を……頼む」

そうだ……これで良いんだ。チョウゾが望んだ宇宙の平和。私はその身をもってそれを実現してみせる。あとの事は、銀河連邦に任せよう。連邦の中にも真の平和を望む者がいる筈だ。案ずる事などない筈だ。心配になる事などない筈だ。私は平和の化身、伝説のバウンティ・ハンターだ。しくじりなんて無い。

(任務は必ず遂行するよ……貴方みたいにね……)

柄にもなく、過去を思い出す。かつて私を救いそして命を落とした、残酷で冷徹なあの人の事を……。

私も、やっとそっちに行けそうだ……アダム………。














「30分だ……それ以上は持たない」





———————————!!








「30分までなら何とか粘れる。それまでに決着をつけろ……!サムス!」

私は自分の耳を疑った。本気で言っているのか?いや……デーン提督なら分かる筈だ。この状況を。もし私1人を待つと言いたいのなら、それは大きな過ちだ。たかだかバウンティ・ハンター1人を待つ為に数万の正規軍を危険に晒す事など、司令官としてあってはならない。常に最善を尽くす、それが司令官の在るべき姿だ。

「だ……ダメだ!提督!そんな事をしたら……貴方は……!」

「何を言う……どうせ君は撤退しろと命じても頑なに拒否するだろう?ならば我々が待つしかあるまい」

「ダメだダメだダメだ!デーン提督!艦隊を撤退させろ!そして次の機会を待つんだ!今艦隊を失えば、パイレーツを止められなくなる!そうなったら誰が宇宙の平和を守るんだ!いいか……!提督!次のチャンスを待つんだ!だからここは一旦退いて……」

「サムス、次なんて物は無いんだよ」

「………!」

「我々は決死の覚悟でここに来た。艦隊の誰一人として生きて帰れるとは思っていない。ましてや敗北しておいてオイオイと生き恥を晒す事など、誰一人望んではいない」

「だ……だが……!」

その時、突然、通信相手が切り替わる。バイザーに登録されたその通信相手の名前が映し出された。その相手とはオーロラユニット242だ。

「オーロラユニット272です。失礼ですが、提督に代わり貴方の誤解を解きたいと思います」

「誤解だと!?私が一体何を!」

「はい、貴方は誤解をしています。それも大変な誤解です。まず、サムス。貴方を待つ為に艦隊の撤退を遅らせるのは、提督1人の意思ではありません。艦隊全隊員の意思です」

「な……!」

「サムス。貴方が思う以上に、連邦兵士は強い。皆貴方と同じように平和を求めて銀河連邦軍に入隊したのです。貴方がどう考えるかは私の演算能力を持ってしてもわかりませんが、艦隊の皆は貴方をまだ見捨てるべきで無い家族だと考えています」

「…………」

「30分。それは今私が計算した貴方のPEDスーツの緊急排出モードの活動限界時間です。それ以上は体内で暴走するフェイゾンを抑えきれません。そうなった場合、私達は貴方を死亡したものとして判断します」

オーロラユニットは淡々と述べた。

恐らく、オーロラユニットはただ事実を述べているだけなのだろう。たが、何故だろう、それが何よりも私の救いになっている。もしかしたら、私はただひとりよがりをしていただけなのかも知れない。伝説の英雄として誰も知らない所で死ぬ。そうする事で、チョウゾから、運命から逃れようとしていただけなのかも知れない。
独りで戦う事に疲れ、宿命と向き合い続ける事にうんざりし、伝説と呼ばれる事に嫌気がさした。私は平和の担い手である前に、1人の人間なのだ。重過ぎる責任を課せられ、独りでそれを背負って生きていかねばならない。そんな自分の運命から逃げ出したかったんだ。

だが、違った……。
この重荷を一緒に背負ってくれる仲間がいた。共に運命と戦ってくれる仲間がいた。私の居場所を守ってくれる仲間がいた。
私が倒れそうな時、逃げ出したくなりそうな時、頼れる仲間がいたんだ。

私は……彼らを……頼って良いんだ。








「サムス、我々は貴方の帰りを待っています。これには勿論、私も含めてです」

「ありがとう……オーロラユニット……。最後にデーン提督と話したい。代わって貰って良いか?」

バイザーの通信相手の表示がオーロラユニットから、デーン提督に切り替わる。

「何だ、サムス?」

「一つ聞きたい事がある。私の知る過去の貴方は、的確だが、冷酷で冷徹な判断を下していた。こんな時でも、迷わず私を見捨てた筈だ。それが何故……?」

デーン提督は、鼻で笑った。そしてまるで自分に対して皮肉でも言うかのように続けた。

「……当時君に言った言葉があったな。指揮官は常に最善の方法を取らなくてはならない……そのままの意味だ。だが、冷徹で堅実な判断が常に最善とは限らない。時には非合理的で感情的な判断が、思わぬ打開策となり得る。いわゆる、大博打だ。失う物の数じゃない。得る物の大きさを考えるのだ」

それに、と提督は続けた。

「これは君も良く知る、とある人物から教わった事だ」

「とある人物……?」

「君の命を救った、誰よりも冷徹で冷酷な男だよ」

まさか……彼が……?





「サムス……命令だ。全てを終わらせて来い……!健闘を祈る!」