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つま先立ちの恋に慣れたら

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 「・・・・落ちついた?」
 「はい。やっと寝れそうです。ありがとうございました」
 「ふふ。よかった」
 「・・・怜治さん?」

 奈々が寝ようと思い、動こうと思ったが怜治の腕の力が強くて動けない。怜治は相変わらずにこにこしている。

 「寝ないんですか?」
 「明日の朝には帰っちゃうでしょ?今度いつ会えるか分からないから、いま充電しときたいんだ」
 「ちょ、れいじさ・・・・んっ・・・・・・あ」

 怜治は後頭部に手を添えて、強引に唇を奪った。いきなりで目を見開く奈々の唇をなぞって口を開かせ、舌を絡ませていく。

 「ん・・・むぅっ・・・・や、んんっ・・・・ふ・・・・・・」

 呼吸がうまくできないのだろうか。次第に頬を染め、目尻にはうっすらと涙が浮かぶ。でも、ごめん。今日も久しぶりに会ったから、正直足りてないんだ、奈々が。
 散々キスを深めた後、首筋を吸い付いて、前につけたのとは違う場所に赤い印を散らした。

 「・・・あっ、ま、またそれ・・・・・もう・・・!!」
 「消えそうだったからね」
 「・・・・・いたっ・・・・・・あぁっ」 
 「ふう」
 「もう・・・・!ちょっどこ触ってるんですか!!」

 怜治の手が服の下をもぐってお腹あたりをなでたかと思ったら、だんだん上の方に上がってくる。思いっきりにらみつけられ、おもしろくなさそうに眉尻を下げた。

 「・・・だめ?」
 「だめです!」
 「冷たいなあ」
 「十分です!そういうのはちゃんと大人になってからです!!」
 「しかたない。今日はこのくらいにしておくよ」

 けっこう充電できたしね。やっと奈々を開放し、横になった。隣で眠ろうとする奈々の頬に手を当てると熱を持っている。

 「また落ちつくまで寝れないね?」
 「誰のせいですか・・・!はぁ・・・明日遅刻しちゃうかも」
 「・・明日も泊まってく?」
 「けっこうです!!!」






  手をつないで おやすみ
     (君が怖い夢を 見ないように)






お題元:確かに恋だった 様