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綾瀬しずか
綾瀬しずか
novelistID. 52855
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あゆと当麻~Vivid boys and girls1

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亜由美の剣は二刀流。対するなら遼か迦遊羅しかいない。征士とも対することも出来るがあまりそれは好んでいない。やはり、剣筋は征士に及ぶものはいないからだ。亜由美は二人同時に合計四本の刀を相手にするつもりらしい。その意図を間違いなく汲み取った当麻が舞子たちに説明する。流石にそれを聞いた三人は絶句する。外見は恐ろしく普通のか弱い女子高生風の亜由美がそれほどの力量とは信じがたい。
舞子は思わず行動に出た。
あゆちゃん、と名を呼んで側に来させると合気道の気をつかってこつんと額を突く。
普通ならこれで相手は倒れるのだが、亜由美は平然と立っていた。
うそ、と舞子から驚愕の言葉が漏れる。
んー、と亜由美は言って額に手をやる。
「ちょっと効いたかな。やっぱ、舞子先輩だなぁ・・・」
合気道、と亜由美が言いかけて当麻がきっぱり却下する。
「お前はこれ以上強くならなくていい」
「気の使い方覚えたら少しはましになると思うんだけど・・・」
「ならん」
「ならぬ」
「ならない」
「なりません」
「ならないと思うわ」
またも一斉に否定されて亜由美が膨れる。
「皆は用事が終わっていいだろうけど、私はまだ用事が残っているんだからね。
自らを鍛えるのも必要でしょう?」
「本当にほんとーに間違いを起こさないならほんっの少しだけ許可出してもいいが、基本的には出したくない。お前が何がなんでもしたいと言うならどうしてもと言うなら少しだけ考えてもいい」
「そこまで言われたら大人しくするしかないじゃない」
亜由美が言う。
「でも、久しぶりだから遼とかゆには今度手合わせしてもらうからね」
楽しそうな亜由美に対して遼と迦遊羅はぎこちなく頷いた。
「本気出さないでくださいね・・・」
わかったわよ、と亜由美がしぶしぶ納得する。
いつのまにか練習試合は終了していた。