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高見塚。会長どもが、夢の後……

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ここ、南栄生島で1,2を争う人口密度を誇るビッグイベント・高見塚祭は例年通り盛況に終わった。
 前カリスマ生徒会長にも引けを取らない寄付金を集め、待望の、悔しそうで嬉しそうな横顔を拝ませてもらって、俺たちの想いをがむしゃらに乗せた『ピーターパン』も拍手喝采で幕を閉じた。……パンフレットの最後のページ、広告欄、要するに“お世話になった皆様方”のラインナップに対する、賞賛の声が飛び交う追いかけっこ……という予期せぬ演目まで急遽追加され、高見塚祭は本年度も、文字通り奔走して、大変厳かに進行された、と自負している。

 そうしてつつがなく迎えた後夜祭は、今年も例に漏れずキャンプファイヤーとフォークダンス。去年は“諸般の事情”により、怒号を浴びながら横目にそれを眺めていた俺にとっては、残念にも数多い、初参加の恒例行事のひとつなわけだけど。
 生徒会長による、我ながらしめやかな開会宣言と点火の号令、そして中央に上がる火柱と火の粉に負けないほどの歓声が、小さな、本当に小さな学園中に、響き渡る。
 馴れ親しんだ寮のベランダや三塚山には到底及ばないけれども、朝礼台の上っていうのも、そこそこ、見晴らしが良いものだ。おかげで、とどまるところを知らずに盛り上がる輪から外れて一人、暗さでその表情は窺えないけど、体育館の壁に寄りかかり、腕を組んで、こちらを見ている影に気付けたから。
「……あんたってば、こんなとこで何やってんの?」