Lovin' you afterCCA 1
突然のプロポーズにその場が騒然となる。
「ア、アル!?何言って!」
「貴様!私のアムロに何を言っている!!」
アムロとシャアがパニックになって叫ぶと、横から更に叫ぶ声がする。
「ダメぇ!!アルはライラと結婚するの!!」
アルの腕に必死にしがみついてライラが叫ぶ。
一瞬シャア、アル、アムロの息が止まる。そして、
「「「えええええええ!!!」」」
三人の雄叫びがドック内に響き渡った。
「え?え?ライラ?何を」
焦りまくるアルにライラは瞳に涙を浮かべて訴える。
「アルはライラの事…嫌い?」
「いや!そんな事は無いよ。大好きだよ!」
「それじゃあ、ライラと結婚してくれる?」
「え!いや、それはだって君はまだ6歳…!え!?」
「貴様!アムロばかりでなく私の娘まで!!許さん!!」
その光景にギュネイは固まり、ブライトは頭を抱え、ジュドーは大爆笑した。
結局、埒のあかない状況を打破すべく、痺れを切らしたギュネイに小型艇へと引きずり込まれたシャアはラー・カイラムを後にしたのだった。
そして、その傍らには、息子であるカイルがいた。
「お母さん。僕、お父さんと一緒に行きたい。お父さんの事をもっと知りたいんだ。」
息子の言葉にアムロは始め反対したが、そのスカイブルーの瞳に迷いの無い、強い意志を感じるとそれ以上止める事が出来なかった。
ふと、ずっと前の…カツを送り出した時のフラウの表情を思い出した。男の子はこうやって母親の元を飛び立って行くのだろうか…フラウもきっと、あの時こんな気持ちだったのだろう。少し寂しい、けれど息子を誇りに思うそんな気持ち…。
アムロは父親と共に小型艇へと乗り込む息子の後ろ姿を涙を堪えながら見送った。
end
続くかも
作品名:Lovin' you afterCCA 1 作家名:koyuho