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4 15の決断

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「で、先生。この子の具合は…。何か悪い病気では…?」

「いや…。貧血を患っているようだが悪い病気ではないと思うよ。血を吐いたりなどは…していないでしょう?」

「はい」

「それよりも…このお嬢さんの目が醒めたら、ちょっと二人で話をさせてもらってもよいかね?」

「…はい。どうぞ」

―…ウ…ン…。

やがてユリウスが重い瞼を開いた。

身体中に纏わりつくような倦怠感にむち打ち、起き上がろうとする。

「あ、身体が辛いのであればそのまま…」
医師は起き上がろうとするユリウスを制し、目でアルラウネに合図する。

アルラウネはその合図を受けて

「ユリア、お医者様があなたに聞きたいことがあるそうよ…」

と言い置き、彼女の背にクッションをあてがってやり、ショールを羽織らせ、頬にかかった一筋の金の髪をそっと指でのけてやると部屋を後にした。

作品名:4 15の決断 作家名:orangelatte