50 小さな同志
「それで、その後どう?ミーチャは」
「うん。それ以来ね、トイレの失敗は噓のようになくなった。…やっぱり今まで寂しかったのかなぁ。ちょっと反省…」
ユリウスが同志妻のお茶会でその後の経過を報告して、ため息を一つついた。
「そんな…。あなただって人間だもの。それはしょうがないわ。あなたは6年の間、それは一生懸命にやっていた。それはミーチャも分かってるわよ。…あなただって、ミーチャにそうやって甘えればいいのよ。お互いにね」
「そっか…」
「そうよ。だって、家族なんだもの」
― ね?
同志の妻の一人のその一言に、その場の女性たちが皆笑顔で頷いて見せた。
作品名:50 小さな同志 作家名:orangelatte