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永遠にともに〈グリプス編〉8

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キュベレイからファンネルが飛び出し百式を狙う。
《ハマーン!いい加減目を覚ませ!》
《貴様こそ!ジオンを裏切ったくせに!》
ハマーンのその言葉にシャア眉を寄せる。
確かに自分は戦後アクシズに留まり、ジオンに身を置いていたがジオンを再興する気など全くなかった。そう言う意味ではジオンを裏切っていた。
しかし、マハラジャ・カーンを知り、無血でのスペースノイドの独立を目指す背中を見て、自身の父、ジオン・ダイクンを思い出していた。
彼もまた、スペースノイドの自由な未来を求めていた1人だ。
だが、復讐という目的を失い、空っぽだったあの頃、“自分に何が出来る!?”と心に迷いを抱え動けずにいた。
そんな時、アムロ・レイと再会した。
その、儚くも激しく、偽りのない瞳に導かれて、地球圏への帰還を決意したのだ。

シャアはキュベレイからのサイコミュ攻撃を躱しつつ反撃する。
そして、廃船となった船へとキュベレイを誘き出しファンネル発射を抑えたが既に発射されたファンネルの攻撃を受け残った百式の左脚も失った。
《シャア!どうする?ここで終わるか?続けるか?》
《貴様にそんな決定権があるのか!?》
シャアは叫ぶと、背後に見えた放電する船の亀裂目掛けて頭部のバルカン砲を撃ち付ける。
その衝撃でキュベレイは吹き飛ばされ、その廃船も爆音を上げて爆発した。
その激しい爆発の光を見ながらアムロは呆然と立ち尽くす。
「シャア?…シャア…。嘘だ…ろ。」
ガクガクと震える身体に視界がブレる。
「そんな筈…ない。あの人が死ぬなんて…そんな筈…」
アムロの瞳から涙が溢れ落ちる。
「シャ…ア…、シャア…!ずっと側にいるって…この作戦が終わったら抱きしめてくれるって…!!」
アムロはヘルメットを取り去りその光を凝視する。目の眩む様な激しい爆発にガクガクと身体が崩れ落ちる。
「あ、あっああああああああああ!!!!」
アムロの慟哭が宇宙に響き渡る。
「シャア!!シャア!!ああああああああ!!!」


どれだけそうしていたのか…自身を襲う激しい激痛に意識が朦朧としてくる。そして、自身から大量に流れ出す血を見つめて少し笑う。
「はは…。シャア…僕も直ぐに行くよ。待ってて…。約束しただろ?永遠にともにいるって…。」
その言葉を最後にアムロは意識を手放した。


to be continued.