二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ヒカリ 3

INDEX|3ページ/3ページ|

前のページ
 

そうだ、僕は今、どうして良いか分からず、色んな葛藤に悩み、心が締め付けられるように辛い…。
「辛…い…。どうして良いか…分からな…い。」
思わず口から漏れた言葉にアムロ自身呆然とする。
「あ…」
そんなアムロを赤い気配の主、シャアがそっと抱き締める。
「そんなに思い詰めるな。私が側にいる。君は私の側にいれば良い…。」
耳元で囁かれるその声にアムロの瞳から涙が零れる。
「僕は…ここにいれば良い?ここに…。」
気付くとアムロは自分を抱き締めるシャアの背に腕を回していた。そして、縋り付くようにきつくその背を掴み、抱き締め返した。
「アムロ…」
シャアはアムロの名を呼ぶと、その顔を上向かせ唇をそっと親指でなぞる。
そして、その柔らかな唇に己のそれを重ねる。
優しく啄むような口付けは次第に濃厚なものへと移り変わり、快楽に慣らされたアムロはあっという間にシャア手管に翻弄されていった。

翌朝、シャアの腕の中で目覚めたアムロはその心地良い温もりを感じつつ、ララァに対する後ろめたさに苛まれていた。
ララァがシャアに好意を寄せている事は二度目にシャアと一緒にいる姿を見た時から感じていた。
そして昨夜、自分の身を案じてくれていたララァをまるで裏切るようにシャアと肌を重ねてしまった。
けれど、この腕を拒む事はアムロにはもう出来なかった。
昨日、ララァが言ったように、自分はシャアが好きなのだ。
敵として相対し、捕虜として捕えられたが、この想いは嘘偽りのない真実なのだと、アムロは漸く自覚した。
そう自覚した瞬間、顔に熱が集まるのを感じる。目の前の綺麗な顔を見つめ心臓の鼓動が高鳴る。
アムロはその頬に手を伸ばすと、昨日シャアがしてくれた様にそっとその唇にキスをする。
微かに触れただけの子供の様なキスだが、アムロにとっては自分から触れる初めてのキスだった。そんな自分の行動に更に顔が熱くなり、羞恥も込み上げてくる。
とてつもなく恥ずかしくなって、思わずこの場から逃れようすると、腕を掴まれ引き戻されてしまった。
「え?!」
そして、更にきつく抱き締められ、シャアの顔が目の前にくる。
その顔は嬉しそうに微笑み、アムロを見つめていた。
「あっ、もしかして起きてたんですか!?」
焦るアムロにシャアが更に笑みを深める。
「目が覚めたら君が私の頬に触れているのがわかったのでな。目を開けたら逃げられてしまうと思って目を閉じていた。しかし、君からキスをしてくれるとは…!」
シャアは抱き締める腕に力を込めるとそのままアムロの唇を奪う。
「んんん」
そして、何も身につけていないアムロの身体を優しい手がそっと撫で上げる。
「やっんんん」
シャアの剛直が肌を掠めたと思った瞬間、昨夜何度も受け入れたところに埋め込まれる。
「あっあああんん!」
昨夜散々受け入れたそこはいとも簡単に全てを受け入れアムロを翻弄していく。
けれど、自身の想いに気付いた今は肌から伝わるシャアの想いを素直に受け入れる事が出来た。
その激しくも優しい想いを…。

結局シャアに流され、その愛を受け入れたアムロがベッドを出られたのは午前11時を過ぎた頃だった。
シャアは少し前に任務の為、渋々ながらも動けない程疲労したアムロを残し出掛けて行った。
上機嫌なシャアに対し、こんな時間まで事に及んでしまった事による疲労と羞恥心で顔を真っ赤にしたアムロはベッドの上で大きな溜め息をついた。
「はぁぁ」
アムロがララァの待つ研究所へと姿を現したのはお昼を過ぎた頃だった。
ララァはアムロの顔を見つめるとクスリと笑う。
「アムロったらなんて顔をしているの?」
ララァと目が合い、バツが悪いのと後ろめたさで思わず視線を逸らしてしまう。
そんなアムロにララァは近付くと、アムロの頬を両手で包み込み、アムロの唇に自分のそれをそっと重ねた。
シャアの様に濃厚なものではないが、そのまま首の後ろに回された腕に固定され、中々離れないそれに動揺し、アムロはただ目を見開いて固まる。
漸く離れたララァの小さな唇が二人の唾液で濡れて艶めき、その妖艶さにアムロの胸がドキリと高鳴る。
「ラ、ララァ!?」
そんなアムロの表情にララァは微笑むと、そっとアムロの耳元で囁く。
「大佐は優しいでしょう?」
「えっ?」
ララァのエメラルドグリーンの瞳がアムロの瞳を覗き込む。
「アムロ、そんなに気にしなくて良いのよ。大佐は私も愛して下さる。人は一人しか愛せない訳ではないわ。一人に決める必要も無いのよ。」
「え?」
ララァの言葉にアムロは驚き言葉を失う。
「アムロは私の事も好きでしょう?私も大佐と同じ様にアムロが好き。それで良いのよ。」
綺麗に微笑むララァに
『それで良いのかもしれない』
と、思えてくる。
確かに自分はシャアの事が好きだ。
でも、ララァにも運命を感じている。まるで魂が引き合う様な存在であるララァ。初めて会った時から己の心を捕らえて離さない奇跡の存在。
アムロはララァの瞳を見つめると、今度は自分からララァに口付けた。
そっと、慈しむ様に優しく。そして、それをララァも嬉しそうに受け入れてくれた。
「ふふふ、私の可愛いアムロ。大好きよ」
「僕も好きだよ。ララァ。」
アムロもララァを見つめて微笑むと、二人は暫くそのまま抱きしめ合った。


to be continued.
作品名:ヒカリ 3 作家名:koyuho