ヒカリ 5
ヒカリ 5
UC0079年12月31日 ジオン公国の要塞 ア・バオア・クーにてジオン公国軍と地球連邦軍との最終決戦とも呼ばれる戦いの火蓋が切って落とされた。
地球連邦軍はア・バオア・クーへと総攻撃を仕掛ける為、周辺宙域に集結しその周囲を囲い込む。
その中に、ブライト・ノア率いるホワイトベースの姿もあった。
ホワイトベースの艦橋ではブライトがクルー達を集め作戦の詳細を説明する。
作戦の内容はモビルスーツ隊がア・バオア・クーに取り付き、中から要塞を攻撃すると言うものだった。
それを聞き、クルー達に動揺が走る。
ブライト自身、上層部からこの命令を受けた時にはなんて無謀な作戦だと思った。
しかし、今の連邦軍の戦力で強固な守りの要塞を攻略する為にはこの方法しか無いのも事実だった。
先のソロモン戦とソーラレイの攻撃で多くの戦艦を失った連邦軍はこれ以上戦艦を失う事は出来ず、一機でも多くのモビルスーツを要塞内に送り込ませ内側から要塞を攻撃する事しか出来なかったのだ。
皆が沈黙する中カイが口を開く。
「おいおい、そいつはあんまりにも無謀じゃないか?集中砲火と敵モビルスーツの迎撃を躱しながら要塞に取り付くって!?アムロならともかく俺たちに出来るのかよ?」
その言葉に他のクルー達が騒めく。
それはブライトも同じ気持ちだった。
もし、アムロがいてくれたらこの無謀とも言える作戦も成功するかもしれないと思えた。
しかし、今、アムロはいない。
自分たちを守る為、捕虜として赤い彗星に囚われてしまった。
どんな酷い目にあっているのか、生きているのかすらもわからない。
こんな時、自分たちがどれだけアムロに頼り切っていたのかを痛感する。
そして、それが彼にどれだけの重荷を背負わせていたのかも…。
ブライトは拳をぐっと握りしめ皆に向き合う。
「カイのいう通りだ。これはあまりにも無謀な作戦だ。しかし今、あの要塞を攻略しなければ連邦軍の勝利は無い。それは即ちジオン公国のいや、ザビ家の独裁政治が人々を支配するという事だ。コロニー落としや毒ガスによる大量殺戮。そんな事が許される世の中にする訳にはいかない!それに、逆に言えばここで勝利すればこの戦争は終わる!我々の手で平和を掴み取ろう!」
ブライトの決意にクルー達も心を決める。
「「はい!」」
「しょうがねえな。やるしかないか。」
「すまない。君たちの命を俺にくれ!!」
ブライトが皆に向かい敬礼をする。
それに全員が敬礼で応えた。
艦橋からモビルスーツデッキへと向かうエレベーターの中でカイとセイラ、そしてハヤトが向き合う。
「この作戦、上手くいくと思いますか?」
ハヤトの問いにカイが大きく溜め息を吐く。
「上手くいく訳ねぇだろ?要塞に辿り着けるかどうかも怪しいし、辿り着いたとして敵だらけの要塞でどれだけ戦えるか。アムロがいればきっとなんとかなると思うがな。あいつはもう居ないんだ。」
「アムロの奴…無事ですかね…。ジオンの捕虜になって拷問を受けたりしていないかな…。」
アムロの事は決して好きではなかったが流石にそんな事は望んでいない。
「拷問どころか生きてるかも怪しい。あいつは自分が望んだ訳じゃ無いにしても多くのジオン兵を殺してるからな。」
「カイさん!そんな!」
「カイ!おやめなさい!」
セイラがキッとカイを睨む。
「だってセイラさん、そうでしょう?ニュータイプって言ったってあいつはただのガキだ。捕まっちまったらどうしようもない。それとも赤い彗星はアムロを味方にしようとでも言うんですか?」
「……」
セイラは咄嗟に答える事が出来なかった。
しかし、兄がアムロを殺すとも思えなかった。
アムロは父、ジオンが望んだニュータイプなのだ。その存在を殺すとは思えない。
それに殺すならばあの時にとうに殺していただろう。
「はっきりとは言えないけれど…アムロは生きていると思うわ。赤い彗星がアムロを殺すとは思えない。それに…なんとなくアムロが近くに居るような気がするの。」
それは昨日から感じていた事だった。
アムロと…兄、そしてもう一人、アムロに似た気配をこの宙域に感じる気がする。
「ただの予感なのだけれど、アムロは帰って来てくれる気がするの…。」
そんなセイラにカイは少し笑みを浮かべる。
「セイラさんが言うならそうかもしれないな…。とりあえずはアムロ無しで頑張りますか!」
エレベーターの扉が開くと、カイはハヤトの肩を叩き、ヒラヒラと手を振って愛機へと歩き出した。
残されたセイラとハヤトは顔を見合わせるとコクリと頷き、カイの後に続いた。
その頃、アムロは自室で疲れきった気怠い身体を必死に奮い立たせ、腕を突っ張りベッドから起き上がろうとしていた。
「う…、うう」
昨夜、シャアによって強いられた行為で下半身はまるで鉛のように重く力が入らない。
なんとか起き上がり、フラつきながらもシャワールームへと入る。
「ふぅ…」
頭から熱いシャワーを浴び情交の痕を洗い流すと鏡に映った己の姿にギョッとする。
「なっ!」
首筋から胸元、足の付け根にまで紅い痕が浮かび上がっていた。
「いつの間にこんなに!あの人何考えてんだ!!」
あまりの羞恥に顔が赤く染まる。
そして、この痕を付けながらシャアが囁いた言葉を思い出す。
『アムロ、君は私の物だ。例え遠く離れたとしても、君の光を探し出し必ずこの手に取り戻す。』
その強い執着心に驚きながらも嬉しく思う自分がいた。
『きっと貴方が僕を見つける前に僕が先に貴方を見つけるよ。貴方の光はとても強くて綺麗だから…。』
腰にタオルを巻き、シャワールームから出ると、そこにはシャアが優雅に足を組んで椅子に座っていた。
「おはよう。アムロ。身体は大丈夫か?」
マスクを外し、笑顔を浮かべたシャアがアムロを見つめる。
「…大丈夫な訳…ないでしょう…。」
壁に手を付きながらフラつく身体を支えて歩くアムロを見ながらシャアがクスリと笑う。
「すまない。」
シャアは立ち上がるとフラつくアムロを支えてベッドまで連れていく。
そして、アムロの耳元で囁いた。
「立ち上がれなくなるくらい抱き潰したつもりだったが足りなかった様だな。」
「え?」
アムロがシャアに振り向いた瞬間、ベッドに押し倒された。
そして、腰のタオルを剥ぎ取られると昨夜散々受け入れた場所へシャアの剛直が埋め込まれる。
「やっ!ああああああ」
いきなり際奥まで突き上げられアムロが悲鳴をあげる。
足首を掴かみ、身動きが出来ない状態で激しくそして、容赦なくアムロを攻め立てる。
「やだ!もう…やめ…!んんんっああ」
その衝撃にアムロの瞳から涙が溢れる。
しかし、そのアムロの制止を無視してシャアはひたすらアムロを貪り尽くす。
「や…なんで…こんな…!あっあああああ!」
結局それはアムロが気を失うまで続けられた。
唇に柔らかい感触を感じたと思うと、そこから何か液体が口の中に注ぎ込まれる。
それは甘い中に何か薬品の味がして思わず吐き出そうとするが、唇を塞ぐ柔らかい感触は離れてくれず、その液体を無理やり飲み込まされる。
アムロが飲み下すのを確認して、ようやく口を塞ぐ感触が離れた。
薄っすらと目を開くとシャアの形のいい唇が目に入って来た。
UC0079年12月31日 ジオン公国の要塞 ア・バオア・クーにてジオン公国軍と地球連邦軍との最終決戦とも呼ばれる戦いの火蓋が切って落とされた。
地球連邦軍はア・バオア・クーへと総攻撃を仕掛ける為、周辺宙域に集結しその周囲を囲い込む。
その中に、ブライト・ノア率いるホワイトベースの姿もあった。
ホワイトベースの艦橋ではブライトがクルー達を集め作戦の詳細を説明する。
作戦の内容はモビルスーツ隊がア・バオア・クーに取り付き、中から要塞を攻撃すると言うものだった。
それを聞き、クルー達に動揺が走る。
ブライト自身、上層部からこの命令を受けた時にはなんて無謀な作戦だと思った。
しかし、今の連邦軍の戦力で強固な守りの要塞を攻略する為にはこの方法しか無いのも事実だった。
先のソロモン戦とソーラレイの攻撃で多くの戦艦を失った連邦軍はこれ以上戦艦を失う事は出来ず、一機でも多くのモビルスーツを要塞内に送り込ませ内側から要塞を攻撃する事しか出来なかったのだ。
皆が沈黙する中カイが口を開く。
「おいおい、そいつはあんまりにも無謀じゃないか?集中砲火と敵モビルスーツの迎撃を躱しながら要塞に取り付くって!?アムロならともかく俺たちに出来るのかよ?」
その言葉に他のクルー達が騒めく。
それはブライトも同じ気持ちだった。
もし、アムロがいてくれたらこの無謀とも言える作戦も成功するかもしれないと思えた。
しかし、今、アムロはいない。
自分たちを守る為、捕虜として赤い彗星に囚われてしまった。
どんな酷い目にあっているのか、生きているのかすらもわからない。
こんな時、自分たちがどれだけアムロに頼り切っていたのかを痛感する。
そして、それが彼にどれだけの重荷を背負わせていたのかも…。
ブライトは拳をぐっと握りしめ皆に向き合う。
「カイのいう通りだ。これはあまりにも無謀な作戦だ。しかし今、あの要塞を攻略しなければ連邦軍の勝利は無い。それは即ちジオン公国のいや、ザビ家の独裁政治が人々を支配するという事だ。コロニー落としや毒ガスによる大量殺戮。そんな事が許される世の中にする訳にはいかない!それに、逆に言えばここで勝利すればこの戦争は終わる!我々の手で平和を掴み取ろう!」
ブライトの決意にクルー達も心を決める。
「「はい!」」
「しょうがねえな。やるしかないか。」
「すまない。君たちの命を俺にくれ!!」
ブライトが皆に向かい敬礼をする。
それに全員が敬礼で応えた。
艦橋からモビルスーツデッキへと向かうエレベーターの中でカイとセイラ、そしてハヤトが向き合う。
「この作戦、上手くいくと思いますか?」
ハヤトの問いにカイが大きく溜め息を吐く。
「上手くいく訳ねぇだろ?要塞に辿り着けるかどうかも怪しいし、辿り着いたとして敵だらけの要塞でどれだけ戦えるか。アムロがいればきっとなんとかなると思うがな。あいつはもう居ないんだ。」
「アムロの奴…無事ですかね…。ジオンの捕虜になって拷問を受けたりしていないかな…。」
アムロの事は決して好きではなかったが流石にそんな事は望んでいない。
「拷問どころか生きてるかも怪しい。あいつは自分が望んだ訳じゃ無いにしても多くのジオン兵を殺してるからな。」
「カイさん!そんな!」
「カイ!おやめなさい!」
セイラがキッとカイを睨む。
「だってセイラさん、そうでしょう?ニュータイプって言ったってあいつはただのガキだ。捕まっちまったらどうしようもない。それとも赤い彗星はアムロを味方にしようとでも言うんですか?」
「……」
セイラは咄嗟に答える事が出来なかった。
しかし、兄がアムロを殺すとも思えなかった。
アムロは父、ジオンが望んだニュータイプなのだ。その存在を殺すとは思えない。
それに殺すならばあの時にとうに殺していただろう。
「はっきりとは言えないけれど…アムロは生きていると思うわ。赤い彗星がアムロを殺すとは思えない。それに…なんとなくアムロが近くに居るような気がするの。」
それは昨日から感じていた事だった。
アムロと…兄、そしてもう一人、アムロに似た気配をこの宙域に感じる気がする。
「ただの予感なのだけれど、アムロは帰って来てくれる気がするの…。」
そんなセイラにカイは少し笑みを浮かべる。
「セイラさんが言うならそうかもしれないな…。とりあえずはアムロ無しで頑張りますか!」
エレベーターの扉が開くと、カイはハヤトの肩を叩き、ヒラヒラと手を振って愛機へと歩き出した。
残されたセイラとハヤトは顔を見合わせるとコクリと頷き、カイの後に続いた。
その頃、アムロは自室で疲れきった気怠い身体を必死に奮い立たせ、腕を突っ張りベッドから起き上がろうとしていた。
「う…、うう」
昨夜、シャアによって強いられた行為で下半身はまるで鉛のように重く力が入らない。
なんとか起き上がり、フラつきながらもシャワールームへと入る。
「ふぅ…」
頭から熱いシャワーを浴び情交の痕を洗い流すと鏡に映った己の姿にギョッとする。
「なっ!」
首筋から胸元、足の付け根にまで紅い痕が浮かび上がっていた。
「いつの間にこんなに!あの人何考えてんだ!!」
あまりの羞恥に顔が赤く染まる。
そして、この痕を付けながらシャアが囁いた言葉を思い出す。
『アムロ、君は私の物だ。例え遠く離れたとしても、君の光を探し出し必ずこの手に取り戻す。』
その強い執着心に驚きながらも嬉しく思う自分がいた。
『きっと貴方が僕を見つける前に僕が先に貴方を見つけるよ。貴方の光はとても強くて綺麗だから…。』
腰にタオルを巻き、シャワールームから出ると、そこにはシャアが優雅に足を組んで椅子に座っていた。
「おはよう。アムロ。身体は大丈夫か?」
マスクを外し、笑顔を浮かべたシャアがアムロを見つめる。
「…大丈夫な訳…ないでしょう…。」
壁に手を付きながらフラつく身体を支えて歩くアムロを見ながらシャアがクスリと笑う。
「すまない。」
シャアは立ち上がるとフラつくアムロを支えてベッドまで連れていく。
そして、アムロの耳元で囁いた。
「立ち上がれなくなるくらい抱き潰したつもりだったが足りなかった様だな。」
「え?」
アムロがシャアに振り向いた瞬間、ベッドに押し倒された。
そして、腰のタオルを剥ぎ取られると昨夜散々受け入れた場所へシャアの剛直が埋め込まれる。
「やっ!ああああああ」
いきなり際奥まで突き上げられアムロが悲鳴をあげる。
足首を掴かみ、身動きが出来ない状態で激しくそして、容赦なくアムロを攻め立てる。
「やだ!もう…やめ…!んんんっああ」
その衝撃にアムロの瞳から涙が溢れる。
しかし、そのアムロの制止を無視してシャアはひたすらアムロを貪り尽くす。
「や…なんで…こんな…!あっあああああ!」
結局それはアムロが気を失うまで続けられた。
唇に柔らかい感触を感じたと思うと、そこから何か液体が口の中に注ぎ込まれる。
それは甘い中に何か薬品の味がして思わず吐き出そうとするが、唇を塞ぐ柔らかい感触は離れてくれず、その液体を無理やり飲み込まされる。
アムロが飲み下すのを確認して、ようやく口を塞ぐ感触が離れた。
薄っすらと目を開くとシャアの形のいい唇が目に入って来た。