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ギルマシュー小説その1

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……貴方がフェリシアーノさんの姿を追っかけてるって気付いたんです。






――最初はほんの少し、いいえ嘘です、…とても胸が痛かった。――貴方のクリムゾンの双眸が柔らかく、でも時には煌びやかさを増して彼を見つめていると知っただけで…。他の誰でもない、彼だけは特別ということを悟って。――とても苦しくなりました。…嫉妬、したんです。

どうしてフェリシアーノさんなんだろう…って思いました。…あ、誤解されちゃう言い方ですね!!違いますよ、そうではなくて…!ぇと、その…。……ただの僕の醜い嫉妬です。実際フェリシアーノさんはとても魅力的って僕もわかっています。あれだけ天真爛漫に無邪気に人をなごます人はいませんからね。


そして、ある時わかったんです。

――フェリシアーノさんを想っているギルベルトさんが、僕は好きなんだといことを。


そんなギルベルトさんだからこそ、僕は好きになったと。


多分…、ですけど、フェリシアーノさんが好きじゃないギルベルトさんであったならこれだけ惹かれてなかったかもしれません。




ふふっ、と苦笑するマシューはとても嘘をついてる様子ではない。そもそも、そんな器用な男ではないだろう、こいつは。