終わらない夕暮れに
目を開けたとき、空は闇色に変わろうとしていた。
遠くから拍手の音と、興奮したような華やいだ声や惜しんでいるらしい静かな声の両方が風に乗って聞こえてきた
終わらない夕暮れが終わったのだ。
それと同時に祭りも終わる。
祭の終わりはいつだってさびしいものだ。
だけど今年の僕は違う。
またひとつ、大切な約束ができたから。
「また、来年……約束したからね。ヘイキチさん」
呟いて、空へと腕を伸ばす。
「ゆーびきーりげんまん
うそついたらはりせんぼんのーます……」
立てた小指に、くるりと風が巻きつく。
そんな気が、した
『ゆびきった!』