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　今更だが、直接口をつけたものを他人に食べさせるのもな、と、パンをちぎり、だいたい残りが半分くらいになるようにして、残りをアカギの方へ押しやった。
「……何笑ってたんだよ」
　アカギは優雅に一口大にパンをちぎって口にすると、咀嚼して飲み込み、ワイングラスに口をつける。
「熱くて固い長いものを口いっぱいに頬張ってたもんだから」
　にやり、とアカギが笑って見せると、一瞬間をおいてからその意味を理解したカイジは、口に入れた赤ワインを吹き出した。