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第二部14(87)返信

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【親愛なるダーヴィト

ベッドから起き上がるのは未だ難しいものの、ベッドの中でならば食事をすること、書き物をすること、書類や本を読むことが出来るようになりました。
お手紙をありがとう。

私の方にも思わぬ事実が発覚致しました。

お恥ずかしい話ですが、今回の火事の修繕にかかる費用がかさみ、金策として帝国銀行に預けっぱなしになっている預金がないか問い合わせたところ、父が1874年から二年間、さる修道士の元に定期的に送金していたことが分かりました。その修道士はフォン・ベーリンガー家の執事の息子であるヘルマンなる少年、つまりヴィルクリヒ先生を託した人物でほぼ間違いないと思います。その送金は二年を境に途切れていました。理由は、その修道士の元からそのヘルマンなる少年が何者かによって連れ去られてしまったからです。
父はスパイ容疑の上がったフォン・ベーリンガー氏の逮捕に向かった。その際に抵抗した容疑者をやむなく射殺したというのが陸軍情報部に上げられた表向きの記録だけど、それにしても一家悉く射殺するというのはどう考えても尋常ではない。そして父は召使に至るまで殺害に及んだにもかかわらず、たった5歳の子供を手にかける事がどうしてもできなかった。しかしエルンストがこの一家の後継者として存在してはならない「理由」があった。
だから虚偽の報告を上げてエルンストを「死んだ」ものとした。
一体父はこの事件の背後に何を見たのかしら?
父が一家全員の息の根を止めるまでしなければならなかった、フォン・ベーリンガー氏の握っていた機密とは何だったのかしら?
召使まで殺害するなんて、まるで、何かの口封じのようではないか?
ひょっとしてこのフォン・ベーリンガー家氏のスパイ容疑は…冤罪だった可能性は?

嫌な想像と、この事件に関わった父への不信感が湧き上がってくるのをとめることができません。

あなたに、会いたいです。

愛をこめて。M】

作品名:第二部14(87)返信 作家名:orangelatte