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第二部14(87)返信

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C/W その頃ユリちゃんは…#3



「あー!とうとうこれも…ダメかあ」

お腹の途中で引っかかって上がらないスカートにぼくはため息をついた。

サンクトペテルブルグにも春らしさが感じられる頃になると、ぼくのお腹はだんだん膨らみが目立って来るようになって来た。

アルラウネのお下がりのドレスは次々とキツくなり、最後の砦だったこのスカートも(ホックはとうにはまらなくなっていたのでエプロンを上から巻きつけて何とかごまかしていた)、とうとうお腹の途中で1ミリたりとも上がらなくなってしまった。

無理やりスカートを上げようとしたぼくのお腹をミーチャが蹴飛ばす。
(最近お腹のこの子はよく動くようになって来たんだ)

「あ、ごめんごめん。こんなに無理に締め付けたら…君も苦しいよね」

ぼくはお腹の子供に向かってそう言うと、膨らんで来たお腹をそっと撫でた。

ー このスカートも入らないとなると。困ったなぁ。ずっと寝間着でいるわけにもいかないし…。

仕方なくぼくは、ネグリジェ以外に唯一入る洋服、つまりアレクセイのズボンを履いて、買い物へ出かける事にした。

作品名:第二部14(87)返信 作家名:orangelatte