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　ロビンは攻撃を仕掛けた。デュラハンに急襲すると、 ロビンは倒れるデュラハンにエクスカリバーを突き刺した。その瞬間、デュラハンの周りを薄紫の光が包み込み、デュラハンはまるで無理矢理宙から吊られたように立たされた。
「エクスカリバー……ソルブレードと同じぐらいのパワーを秘めていたのか。こいつはすごいな……！」
　エクスカリバーはもとより、不思議な輝きを帯びた剣であったが、ロビンが手にし、剣に宿る意思を感じ取った瞬間、その輝きはより強大なものとなった。
「解き放つ！」
　ロビンがエクスカリバーを振ると、刀身を纏う輝きがデュラハンの上へと飛んでいき、雲の間から覗き見える太陽のような光の射し込む魔法陣が展開された。
　それは非常に神々しいものだった。
「来たれ、天界の門より輝く聖なる刃！」
　ロビンは、エクスカリバーの切っ先をデュラハンの頭上の魔法陣にむけた。同時に切っ先から光線が放たれ、魔法陣と繋がった。
「神聖剣……」
　輝きに満ちた刃が、魔法陣より雨粒のごとくデュラハンに降りかかった。
　輝きの刃は、デュラハンを浄化し、鎧を溶かすように削ぎ落としていく。
「セレスレジェンド！」
　ロビンは、止めとばかりにエクスカリバーを大きく振るった。すると、一際大きな刃が魔法陣から出現した。
　巨大で眩い輝きの刃は、デュラハンの全身を覆うように貫いた。
「がはっ、ぐわあああ……！」
　鎧の無くなったデュラハンは、エクスカリバーの真なる力をまともに受けた。
　輝きの刃で閃光が辺りを包んだ。
「眩しい……っ！」
　ガルシア達は目を覆った。そして、目蓋の上から自身の血潮が見えなくなるまで覆っていると、やがて閃光は止んだ。
「……どうなったのだ？」
　ガルシアは目蓋を覆う手を放し、状況を確認する。その時だった。
「うおっ！？」
　ガルシアは腰元に走った衝撃に驚いた。
　カシャンッ、と音を立てて、エクスカリバーがガルシアの鞘に戻ったのだ。例によってロビンがやったことだとすぐに分かった。
　それよりも、とガルシアは視線をロビンのいる方に向ける。
　ロビンはソルブレードを抜き放ち、切っ先を倒れ込むデュラハンに向けていた。
「これで本当にチェックメイトだ、デュラハン」
　ロビンはニヤリと笑う。対するデュラハンは再生しているものの、その速度は非常に遅くなってしまっていた。
「く……おおお……」
　デュラハンは、本当に小さな声を絞り出すことしかできなかった。
「対価も支払ってやったんだ。イリスとシバを解放してもらうぞ！」
　戦いの大勢は、完全に決していた。