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第二部25(98) エピローグ1

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明けて1920年春。

ダーヴィトとマリア・バルバラ、そして彼らの息子のコンラートがパリのミハイロフ邸を訪れた。

「ユリウス…なのね?」

「…はい」

「ダーヴィトから聞いてはいたけど…こんなに綺麗になって…。私の…私の妹」

― 会いたかった!

マリア・バルバラは声を詰まらせ、15年振りに再会した妹を抱きしめた。

「ごめんなさい…ごめん…なさい。姉様…。ずっと…謝りたった…。ずっと…会いたかった」

抱きしめられた姉の温かな腕の中で、ユリウスは何度もそう繰り返した。

マリア・バルバラはそんな妹の金の髪を、「いいのよ…」と優しく撫で続けた。