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こらぼでほすと 秋刀魚3

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「おい、トダカ、それはいただけないな。」
「心配するな、私とグラディスさんで凹っておいた。」
 トダカの言葉に、全員が、ブラボーと叫んで拍手する。プラント旅行の話も、大使館経由で流れているらしい。楽しんでいただければいので、ニールたちは料理の取り分けをしている。銀杏を剥いて皿に載せていると、じじいたちが話しかけてくる。身体のほうは、どうなんだい? なんてことだから、ニールのほうも気楽に返す。しばらく、特区の秋のメニューを召し上がっていたら、扉が開いて紅と爾燕、キラ、悟空あたりが顔を出した。追加の料理の到着だ。次は焼き物やてんぷら、それから爾燕たちの砂漠料理のサラダあたりが出て来た。
「おや、キラ様、衣装が変わりましたね。」
「うん、お色直しをさせてもらったんだ。あれじゃあ、動けないから。・・・・はい、ママたちも、お色直し。」
 一時間ごとに衣装を着替える予定なので、キラは漢服になっていた。若衆の着る鮮やかな青のベストだ。悟空も色違いの赤を着ている。では、失礼いたします、と、八戒とニールが下がる。ハイネは、しばらく、このまま付き合う。
「ここからは中央アジアの料理も混ざります。・・・では、簡単な説明を。」
 爾燕と紅が、自分たちの地域の料理を説明することから始まる。さすがに、この料理は珍しいから、お客様も、ほおう、と、説明を聞く。その隙に、キラはトダカに小声で話しかける。
「トダカさん、お客様は、これで全員揃っているかな? 」
「ええ、これで今日のメンツは揃っていますが? 」
「三桁組さんとか来ないよね? 」
「来ませんね。来たんですか? 」
「まだ。でも、連絡が入ったんだけど? 」
「追い返してくださってかまいません。なんでしたら、私が応対します。呼んでください。」
「わかった。エントランスで追い返す。」
 一桁組の動向をチェックしていたらしい。やれやれ、と、客たちに声をかけた。ここいらの予定を把握されているらしいので確認だ。
「三桁組を招集したのは、いるかい? 」
「呼ぶかっっ。」
「来たのか? 」
「何がしたいんだか・・・あのバカどもは。」
「予定は知られているだろう。三桁組が補佐で同行しているからな。」
「じゃあ、追い返してもいいな? 」
「「「「おう。」」」」
「ということですので、追い返しましょう、キラ様。」
「了解。あと、予約しようとする人が何人かいたので、そこらも注意しくれるかな? 」
「予約? ここのですか? 」
「そう。うちは会員制だからダメって断ってるんだけど、会員になりたいとか言うんだよ。あんまり五月蠅いと僕も本気だすよ? と、注意してください。」
 普段は、あまり騒ぎにはならないのだが、国際会議でウヅミーズラブの人間が特区に大挙しているからのことらしい。今回はトダカの知り合いということで会員ではない一桁組も遊びにきているが、自分たちも入れるものと誤解してだろう。
「申し訳ありません、キラ様。きつく注意しておきます。もし、来訪するようなら好きなだけ凹にしてくださって構いません。」
「了解。懲りないよねぇ。」
「まったくです。」
「興味はあるのでしょう。トダカと接触するのは難しいので。」
「それに、キラ様やトダカの娘さんとも接触できます。」
「会いたくないなあ。」
「承知しております。」
「僕のママ、そういうの嫌がるんだよねぇ。ね? トダカさん。」
「嫌がるというか対処しようがない、と、思っているでしょう。うちの娘は世間知らずだから。」
「だよねぇ。」
 政治的駆け引きとか交渉なんてものとはテロリストは無縁だ。言葉による交渉で、いろいろとツッコミされるとニールも対処が効かない。それをキラとトダカは世間知らずと呼んで愛でている。
作品名:こらぼでほすと 秋刀魚3 作家名:篠義