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こらぼでほすと 秋刀魚7

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「カガリは楽しかったでしょう? ママ、午後からも競技はあるんですから召し上がってくださいな? 飲み物だけではいけません。」
「はいはい。ちょっと休ませろ。あれ、乗ってるだけでも疲れるんだ。」
「あれだけ走れば揺れるだろうなあ。」
 うんうん、と、カガリは頷きつつ、キラの持ってきたパスタをクルクルフォークに巻き付けてニールの口につっこむ。実力行使がニールの取り扱い方法なので、誰も文句はない。それから同じ物を自分も口にして、「キャビアの塩味がいいなあ。」 と、感想を述べている。
「はい、ねーさん、松茸ごはんのおにぎりあったぞ。こっちは手毬寿司。・・・・アスハ、悟空の馬を倒すのは、いいアイデアだったな? 」
「そうだろ? シン。厄介なのは先に対処しておこうと思ってな。」
「ママ、ウーロン茶。あれは失敗だった。次は自分の馬も守るからなっっ、カガリ。」
 自分の皿を食い終わったカガリは席を立ったので、そこにはレイが座る。あっさりしたぶっかけそうめんを運んで来て、ニールの口に投げ入れている。
「一桁組は負傷してないのか? レイ。」
「大丈夫です。俺とシンで最初のほうで帽子を奪いました。あまり動かれていないはずです。麺類のほうが入りやすいですか? 」
「いや、おにぎりも食べるよ。はい、あーん。」
 レイの口に手毬寿司を投げ込んで、ニールはおにぎりを手にしている。季節柄の松茸ごはんだ。リジェネが負けちゃったぁーと背後から抱き着いてきたので、おにぎりをかじらせる。
「午後からの競技は、どんなものですか? レイ。」
「玉入れと借り物競争と大玉転がしと人探しだと聞いてます。」
「人探し? かくれんぼのことですか? 」
「いえ、借り物競争の別バージョンで紙に人名とか役職名なんかが書いてあって、その人とゴールするそうです。」
「ただし、ママだと歩くか担ぐかしないとダメだというルールなんだ。」
「ああ、そうなりますね。私も参加させていただけるのでしょうか? 」
「ええ、そちらは問題ありません。一桁組の方も参加できるように考えています。」
 レイの説明を聞くと歌姫様も新しい料理を物色するために立ち上がる。そこに座り込むのはリジェネだ。ちゃんとパエリアとフライの皿を運んでいる。
「これ、おいしそーだった。はい。」
「はいはい。楽しかったか? リジェネ。」
「おもしろかったけど、僕が動けなさ過ぎて悲しい。やっぱり体力作りって必要だ。」
「それは俺も痛感した。騎馬に乗せてもらってるだけでも疲れた。」
「僕もママと散歩する。」
「うん、一緒にウォーキングしような? リジェネ。」
 ほのぼのと親子会話をしていたらレイが立ち上がり、そこに悟空だ。ものすごい量のステーキを運んできた。牛、豚、鶏と各種が盛られている。
「ママ、肉。」
「うわっ、悟空、これは取りすぎだろ? 三蔵さんにも回してくれ。」
「いや、俺が食うから大丈夫。三蔵んとこには八戒が配達してる。リジェネ、ママに食わせてくれ。」
「はーい。」
 リジェネがフォークに肉を突き刺して、ニールの口に運ぶ。ひとつ食べさせて、リジェネも口にする。さすが、別荘の料理は高級だ。とろりと溶けそうなほど肉が柔らかい。
「おいしー。」
「うん、うめぇーなっっ。これは足りねぇー。あっっ、シンも気付いたな。やべぇーっっ。」
 バクバクと悟空は食べて次を取りに走る。寺では絶対に出て来ないメニューなので、気付いた年少組が押しかけている。


 その様子を鑑賞しつつ、一桁組とトダカ、ハイネ、鷹、虎あたりは和やかに食事していた。今後の予定を説明しつつだが、視線は寺の夫夫席に向いている。寺でも目撃したが、とっかえひっかえニールの横に誰かが座り、料理を口にさせている。
「本当に食べさせてるんだな。」
「ああしないと、うちの娘、栄養補給しないんだよ。」
「食事の後、ママにゃん、小一時間は昼寝させるんで、その間はレクリエーション競技をやりますんで、参加は自由です。」
「それならハイネ、その時間に別荘で上映会をしてもらおう。どうせ、途中で娘さんは寝てしまうよ。」
「そうしましょうか、トダカさん。昼休憩の一環としてなら、こっちも自由参加でいいな。」
 腹がこなれる時間を、それに充てることにした。室内で昼寝させておけば、外の喧騒も届かない。ぐっすり寝かせておかないと午後からの騎馬戦でバテてしまうからだ。
 こちらの食事も一桁組やらトダカーズラブの会員たちが適度に運んでくれている。まだ午後からの競技があるからアルコールもビール程度の軽いものだ。
「カガリ様のストレス発散もできて助かる。」
「これで三日間の会議も忍耐してくださるだろう。」
「なるほど、カガリ様のストレス発散か。キラ様に頼んだのか? 」
「ああ、適度に発散できる遊びを提供してくださるようにお願いした。会議は挑発されることもあるし、何かと我慢してもらわないといけないんでな。」
「それからカガリ様は表向きはラクス様の本宅に泊めていただくようになっているが、実際はニールくんのところで泊まるそうだ。そのほうが心休まるらしい。」
 国際会議ともなると三大大国やら、その関係筋からの圧力やら嫌味やらはハンパないものだ。その場で爆発されても困るから、何かしらのストレス発散をキラに頼んだら、こういう遊びを用意してくれた。だから、一桁組のほうはニール争奪なんて、それほど真面目に考えていない。寺はオールセルフサービスなので、適当に顔を出すのは簡単だと判明しているからだ。
「くくくく・・・・そりゃ、ニールのところなら好き勝手にできるし素でいられるから楽だろう。そちらはハイネと相談してくれ。警備上の問題だけだ。」
「ああ、そっちは普段からやってるから問題はないですよ、トダカさん。カガリのことだから、顔は出すだろうってキサカさんとも言ってたので。」
「なるべくならニール君のところで泊まらせたほうが安全だろうと考えていました。警備の手配は完了しています、トダカさん。」
 キサカのほうも、そこいらは考えていた。警備のほうは、いつもやっていることだからカガリンラブの配置も打ち合わせも完了している。

作品名:こらぼでほすと 秋刀魚7 作家名:篠義