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独伊?(お題チャレンジ…)

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いけない。わかっている。それでも、唇は理性を裏切って動いた。
「おれも、一緒にいたかったよ…」
それは囁くような、夜の静かな空気にさえ溶けて消えそうな程の小さな声だった。
いや、いっそ消えてしまっていたらよかった。
最後の音を紡いで、はっと自身の唇を指で押さえたイタリアはそう思ったが、生憎言葉は音となって響いていた。
そして、どんなに小さな礫でも、水に落ちれば波紋を生むのだ。
イタリアの言葉を耳にしたドイツは、それきり呻くのを止め、噛み締めた奥歯も、眉根の皺も解いて、再び穏やかな眠りについていた。
そしてもう朝まで魘されることは無かった。
安らかな寝息をたてるドイツの隣で、イタリアは一晩中眠れずにいた。
眠れずに、静かに泣いた。
隣で眠る誰かを起こさないように。